1月下旬にお昼を食べてたら、下腹部、足の付け根に強い痛みが走った。
それだけではなく、「ピリピリッ」と腹膜の切れる音も聞こえてしまった。
「あぁ、またやっちゃった。」
また、というのはダジャレではなく、数年前にも似たようなことがあったのです。
これは、いよいよ猶予はない状態に陥ったのである。
発端は今から15年ほど前、職場対抗のレクリエーション大会(バレーボール)へ人数調整で駆り出されたので、終了後の飲み会をメインと考えて子連れて参加したところまで遡る。
大した活躍もしないのに、飛んだり跳ねたりして帰宅し、風呂に入り、体を洗っていた時に異変を感じたのである。
右の下腹部、足の付け根にアーモンド大の膨らみを見つけたのだ。
何かの雑菌でも入ってリンパ腺が腫れたのか、と思い、後日、行きつけの総合病院の泌尿器科で診断を受けると、「鼠径ヘルニア、いわゆる脱腸」と呼ばれる物であった。
大した痛みも何もなく日常生活が送れるものだから、それから10年以上の日にちが経ち、その間少しずつ広がっていたのだ。
そして、3年ほど前にも冒頭に書いたことと同じように「ピリッ」という音が聞こえハッキリと広がったのが分かるレベルになってしまっていた。
その時も、行きつけの病院、今度は外科へ行ったところ、「命に別条があるわけではないから、すぐに手術をする必要もないけど、手術以外には直りませんよ。手術する場合は(手術日の)前後合わせ3日間の入院が必要になるから、するのだったらまた来て手術日を相談して下さい」と言われてしまった。
そして、「よく、患部を押さえる器具が売っていると思うけど、あれは当てにならないから使わない方が良いですよ。」と教えてくれたのである。
そして、冒頭の状況を招いてしまったのだ。マンボウも発令してしまっているし、手っ取り早い方法はないか、と調べた所、日帰り手術をしてくれるクリニックをいくつか発見することができた。
その中の一つにあたったところ、余り間を置かずに手術が可能ということだったので、その日のうちに診察を受けた。
クリニックに着くと、2名の先客がソファーに座っている。
“一人10分程度として20分待ちか”
と目踏みをする。
「そこに座って、これに記入して下さい」と問診表を渡されたので、記入をしながら順番を待つ。
しかし、先客の一人は会計待ちだったようで、会計を済ませて退出をした。
先客が呼ばれて入っていくと、ほどなくして診察室から出てきたので、代わりに名前を呼ばれる。
診察室に入り、これまでの経過(上記参照、バレーの下りは言っていないが)を簡略に伝えると下腹部を出すように言われズボンと下着をずらした。
すると男性の先生ではあったが、「ちょっといいですか」と後ろに回り込んで、患部の大きさを直接触ってチェックされてしまった。
以前行った外科ではベッドに横になり、「あぁ、横になると引っ込みますね」というレベルの確認だっただけに予想外である。
「結構広がっちゃいましたね。遅いぐらいですが、まだ(普通の手術で)間に合います。ギリギリですね。手術をしますが、血圧は大丈夫ですか。」
「はい。」と答えると、それでは、隣の部屋で採血してください。と部屋を移動した。
(長くなってきたし、内容がグロテスクになって来るので一旦区切ります。)