一人親方の食べ放題のお寿司屋さん

ボクが日頃お世話になっている取引先の大阪支社に新人の営業社員が入社して、3カ月間東京で研修することになり、その彼の歓迎会をするけど(日程)どうですか?と、一週間前位に話があった。

「私も行っていいんですか?」と聞くと、都合が合えばぜひ、ということで参加することになったのです。

僕は元来“飲みにケーション”を優先していて、余程のことがない限り、誘われたら参加する主義である。

開催日の他は「“おおみなと”で行なう」という事だけがその時分かったので、検索をかけると、南砂にある2500円で食べ放題のお寿司屋さんがヒットした。

「歓迎会でお寿司屋さんか。しかもチェーン店ではないしカウンターだけみたいだから別の所かな?」
などと考えたが、その後に受け取った情報で、まさしくこの店で開催することが確認されたのである。

7時開始だけど、この時期だから、すでに夜道になっている。
目印になると思われる交差点の看板も見えずらい。

特に後半は始めて通る道であるので、
「もうこの辺で、いい加減に落ち着いてちゃんとバス停の名前を確認した方がいいな」と思い、自転車から降車しバス停を見る。

この先のバス停に「東砂3丁目」というのがあるけど南砂3はない。
南砂2となっている。

東砂3丁目は、かなり先にあるのでおかしいなと思いつつ、そのバス停の名前をよく確認すると最後の確認ポイント(曲がるとこ)の「東陽7丁目」その物であった。

そこの信号を入って最初の裏道を進んで行くと右側に目的の「おおみなと」さんが明かりを灯していた。

ほぼ平坦な道のりで思っていたより早く着き、幹事さんが一人先着していただけで、2番目に到着してしまった。

店内はカウンター席10席(L字で3人+7人くらい)ほどの小じんまりした昔ながらのお寿司屋さんで、テーブル席があったと思われるスペースにスツールが置かれており、親方が「そちらに荷物を置いてください」と声をかけてくれる。

待っている時間を使って写真を一枚。カウンターだ。(写真参照)
(ちなみに、会が始まると「邪魔でしょうから」と親方がこのプレートを片付けてくれた)

おおみなと@南砂
おおみなと@南砂

飲み物を注文する。
ボクは定番の生ビールからスタートしたんだけど、他の人たちは「いきなり」ハイボールである。
なんと、ここの常連だったらしくボトルが入っていたのだ!

飲み物が運ばれ(一部セルフ)し乾杯した後、まず、ネギトロのお通しが出される。

「先ずは“おまかせ”で握っていきますね」と言ってから一通りのお寿司を握り、2品もしくは3品ごとに置いて行ってくれる。

醤油を付けようとしたら、隣に座っていた女性の社員の方が、「それもう、お塩付いているからそのままで大丈夫ですよ」と教えてくれる。

ここでは、ほとんど先に味を付けてくれているそうだ。

ビールを追加注文すると、社員の方がサーバーから新しいジョッキに注いでくれた。
ここのお店では半分セルフのようだ。
ちなみに、この「お酒を造る一角」は入って右側、短い方カウンター側に冷蔵庫と共にある。

ビールが注がれたジョッキを渡してくれながら、「この(ジョッキのビールメーカー)マークの中心に泡がちゃんと来てるでしょ。学生の時に居酒屋でバイトしていたんです。」という。
聞けば、その関係で、料理もするそうで、魚の三枚おろしも仕込みで身に着けたという事であった。
コースも佳境になり「この玉子でおまかせは最後になります」とアナウンスされる。

出汁が良く採れたお吸い物が渡される。
2敗目のジョッキも空になり、焼酎(眞露)のお湯割りをもらう。
今度は、ビアサーバーとかに近い席にいた女性の社員の方が作ってくれた。
お湯割りなので、お茶の湯飲みである。
(そういえばお茶を頂くのを忘れていた。)
その後は、好きなネタで握ってくれるんだけど、御呼ばれした体ではガッツクわけにはいかないと思い少し遠慮していた。

まあ、後で考えてみたら、食べ放題なんだから遠慮する必要はなかったんだけど。

そして、このグループだけのローカルルールなのかもしれないけど、誰かが注文すると親方が続いて必要数を確認するのです。

たとえば誰かが「ウニ」と言うと親方が「え~ウニの方」と聞くので、希望する人間は挙手をする。

「1・2・3…えっと7人ですね」

と言う具合だ。

だから自分が食べたい順番で食べるには、どんどん主体的に注文する必要がある。

ボクはこの「ウニ」と「いくら」「トロ」「カンパチ」で手を挙げさせてもらった。
外せないメニューなのである。

焼酎のおかわりを作りに行くと親方が、
「梅干し入れますか?」と聞いてくれたので、入れてもらった。

この梅干しが非常に美味しい梅干しで、なぜ、一杯目から入れなかったんだろうと後悔しつつ、その後、2杯…3杯…とお湯割りをおかわりしてしまった。
ただ、お湯がぬるかったのが残念だったけど。

誰かが、「ガリ」と言ってガリの握りを注文したので、「え~ガリの方」と親方が言い、すかさず手を挙げる。
「握りますか」と聞いてくれたので、そのままで出してもらった。
最初からガリは出ていなかった。こちらもお好みで自分での注文が必要だったのだ。

宴もたけなわで、お開きになった。

ここで、駅に行く人たちとお別れである。

京橋までは来た道を引き返す。

来るときは気が付かなかったが、帰り道は、なだらかに下りの傾斜が付いており、夜道で交通量も少ないことも相まって、秋の夜風を浴び非常に気持ちがいい。

そして、舗装が非常に奇麗なので、この点もストレスフリー。

丸の内に近づくにつれ舗装が荒れてきて、工事のゾーンも増えてきた。

当初は三宅坂から舗装が綺麗な青山通りを通る予定だったのだが、暗かったのと、酔っぱら…(いや、これは声を出してはいけない)てたので、三宅坂の手前の国会議事堂前に突っ込んでしまった。

当然、警察の方々が警備をしている。
酔って(おっと…)いることが悟られないように平然とし、よそ見をしないようにしながら一定の速度で右方向に折れる。

そして、その後も警察の方が至る所で道路の方を警戒しているのでキョロキョロしたりしない様に、夜のトレーニング風を装って走っていると、何と特許庁の所に出てしまった。

国会の周りを一周してしまったわけである。
結局舗装の良くない六本木通りを経由して帰宅した。
今朝起きると、久しぶりにアルコールが残っていてボーと過ごしてしまった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です