街づくり、お勧めの本(追加1):

山崎亮『コミュニティデザインの時代 自分たちで「まち」をつくる』中公新書、2012年) 860円+税
広報担当副会長TT
街づくりに、お勧めのコンパクトで手ごろな本を2冊追加します。
著者の山崎亮氏は、40歳代の若手の研究者・アドバイザーでコミュニティデザインの第一人者です。大学で教鞭をとる傍ら、いろんなコミュニティーの活動にコンサルタントとして活躍されており、多くの事例を経験されています。
とくに、地縁型のコミュニティーとして、自治会・町内会・商店街会の例が、我々が自治会のことを考える際に参考になります。
易しい本ですので、時間のある方はどうぞ手に取ってください。
高齢者の方には、前回報告しましたように、読書は健康寿命を延ばすのにいいそうです。
自治会の次世代の幹部になる方はぜひ熟読してください。

以下、気になったキーワードを2点だけ紹介します。

○「いいあんばいのつながり」(10ページ)
この本に、自治会などのメンバーの理想的な繋がりとして、「いいあんばいのつながり」の繋がりという絶妙の表現がとられています。
取り上げられているのは、第1章第1節の「自由と安心のバランス」(4ページ)のところです。そこには、「つながりとしがらみ」(7ページ)いう言葉も出ています。
もうお判りでしょうが、昔の農村における隣組は、メンバーのつながりが強固でした。そのため、困った人がいたら部落全体で助け合っていました。ただ、リーダーの個性が強すぎると、しがらみが強く、窮屈なところがありました。
農村から多くの人が都会に出てくる時代になると、しがらみから解放される自由を楽しんでいる一方、お隣さんとの付き合いがなく、孤独感を感じる人が増えてきました。自治会の存在意義はそんなことをなくすることでしたが、昔の農村の隣組のようなしがらみは求めていませんでした。
我々の自治会も注意しないと、この「しがらみ」が復活しそうになるということではないでしょうか?

○「ハード整備偏重時代の終焉」(42ページ)
第1章第5節に書かれています。皆さんすでに感じていることの再確認のような表現です。
自治会館などが老朽化した時は、建て替える必要はあるでしょう。それは別として、今は既にある施設を如何に有効に活用するかが問われている時代だということだと思います。

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