294、絆

 大震災後の大会開催については、いろいろな人の意見を頂戴した結果、予定通り実施したが、ハプニングの連続に対応が大変であったが、今回のスタッフや先生方のご尽力、ご協力ほど、感謝したことはない。
 相次ぐ欠席者や、昼食もとれない中、試合進行を最優先して行なった結果無事に終了した。
こういうとき、協力いただいた先生やスタッフの仲間には、本当の絆というものを感じた。
 今回とは事情が異なるが、以前にも何回か困難に出会ったときも、先生方の協力や、会員の力強いバックアップがあり、現在を迎えているが、それらを乗り越えるたびに「絆」というものを感じた。
   特に今回は未曾有の大震災という事件である。
私たちには直接関係はないが、皆さんの親戚が被害にあって大会どころではないという人もいたであろう、或いは、空手の知り合いの先生方が沢山いて、連絡もとれず心配の人もいるであろう。
 原発の事故まで引き起こし、私たちの生活にも大きく影響を及ぼしてきている。
どうなるんだ、日本、がんばろう日本、被災地でも復興へ向けて力強く活動を開始している。
 
 大会で初めて、募金箱を入り口に置いた。街頭募金とは違っておいただけなので会場内の人たちが通りすがりに募金するか、わざわざ来ていただいて募金するかである。
 26,288円の金額が集まった。子供達が小遣いを出してくれたお金である。或いは会場の皆さんがわざわざ足を運んでくれて募金してくれたのである。
 閉会後に、スタッフの皆さんが募金してくれたお金である。
大会後、役所の営業日に大田区役所へ出かけ、義援金の内容を説明して区長さんへ直接手渡した。
区の掲示板でもお知らせしてくれるそうである。
皆様の善意を確かにお届けしました。
皆さんとの絆によるこの募金、この一員として加わったことに誇りを感じます。
     「がんばろう日本!」
被災地を応援しながらもみんなで頑張ってまいりましょう。

293、特別寄稿・3月20日、ジュニア大会開催に寄せて

今回の大会は、特に思い出深いものとなることでしょう。
去る、3月11日、東北、関東地方を中心に、日本は未曾有の災害に見舞われました。
地震、津波、原子力発電所の事故、といづれも有史以来、最大級の災害です。
多くの方が亡くなり、家が流され、何もかも無くなった人が沢山います。
いまだに、避難所に逃げて悲しみにうちひしがれ、何もなすすべもなく、呆然と立ち尽くしている方も大勢いらっしゃいます。
国中「呆然自失」といったところかもしれません。
 しかし、事故に対する‘驚き‘と同時に、もう一つ、日本は世界中から‘驚愕‘の目で見られていることがあります。
それは、未曾有の事故にあったものとは思えない、落ち着いた判断と、思いやりの気持ちでお互いをいたわり、励ましあって行動しているということです。
 過去、世界中どの国にもあった、混乱期につきものの略奪や暴力はそのかけらも見ることがありません。
中国が、韓国が、アメリカが、ヨーロッパの国々が、あらゆる国の人々が口をそろえて絶賛しています。
「日本人の態度、国民性は一つの教科書である」と。
日本は自愛に満ちた、賢い、大人(おとな)の国なのです。
‘生まれ育ったことを誇りに思うことができる国なのだ‘と思います。
私たちは思います。
喪に服し、衷心より祈りを捧げたいと思います。
大会を中止することも議論いたしました。
しかし、行き着いた結論は開催することでした。
今は、元気を取り戻す時なのです。
今こそ、子供達の元気な声を、「天」に届けるべきではないのか、子供達の元気な声・姿こそが元気、復興のシンボルであると思います。
 ある人が言っていました。「今、頑張らなくて、いつ頑張るんだ!?」
そうです、今こそ元気を出して頑張りましょう!