まず、本シリーズ(2)の昭和57年の空撮写真をご覧ください。写真左の大木戸台、大椎台から始めます。
大木戸台、大椎台、越智はなみずき台が、あすみが丘に先立つ開発団地です。いずれ地域もあすみが丘5丁目より数年、高齢化、人口減少が進んでいます。そのため、これらの地域の現状についての情報は、同様な問題を抱えている我々の自治会の数年先を予測するのに役に立ちます。
これらの地域の人たちは、そろそろ新しい自治会館に建て替えようかと考える前に、いま所有している自治会館を大切に長く使えるようにメンテナンスしているように見受けられます。
いずれの自治会も、20年前には年齢別人口分布が、あすみが丘5丁目と同じく、親世代と子供世代の二山分布になっていました。今では、高齢の親の世代にピークのある一山分布になっています。子供たちのほとんどが地域を出て、帰ってきていません。バブルの崩壊と人口減少の結果、都心に近いニュータウンの地価が下がり、より通勤に便利なそちらの地域に移ったからです。
千葉市の都市計画を担当していたH氏に聞くと、当時は、予想しなかったことだといいます。
1.大木戸台自治会
自治会館は大木戸整形外科の前を南に下がった突き当りのロータリー付近の 高台にあり、比較的大きな面積の平屋建てです。この地域で最初に開発された団地に相応しく、趣味活動なども盛んだったことが偲ばれます。
千葉市のホームページによると、防犯パトロール、自主防災組織、広報誌発行、環境活動、親睦イベントが行われています。
大木戸台だけの人口統計はありませんが、大木戸台が大きな部分を占める大木戸町の65歳以上の高齢者率は、調べた対象地域で最高の50.2%です。(平成30年3月31日現在)。年齢別人口分布をみると、73歳前後にピークがあります。
ちなみに緑区全体の高齢化率は21.6%、あすみが丘5丁目の高齢化率は30.2%です。大木戸町の高齢化率が、現在のあすみが丘5丁目の水準の30%になったのは8年ほど前です。 つまり、あすみが丘5丁目も8年ほど経つと、高齢化率が50%になることが予想されます。
大木戸小学校が、土気小学校から分離開校されたのは、昭和52年です。大木戸町の現在の人口統計を、 21年前と比べると、人口は73%に減少し、1所帯当たりの人数は、3.0から2.1に減少しています。「空き巣に注意」の札が目立つ地域ですが、地域を歩くと、よく花作りをしているお年寄りに出会い、会話が楽しめます。
わが自治会の自治会館建て替え問題も、このような人口減少と高齢者のライフスタイルの変化の基に塾考しなければなりません。
2.大椎台自治会
自治会館は土気郵便局前を南に下がった突き当り付近の、バスの終点近くにあります。大椎台だけの人口統計はありませんが、大椎台が大きな部分を占める大椎町の統計を見ると、現在の65歳以上の高齢化率は48.1%で、大木戸町に次いで高い値です。21年前に比べると、人口は76.1%に減少し、1所帯当たりの人数も2.2に減少しています。
自治会館は、土気地域で最も立派で、平屋建てです。8台の駐車スペースもあります。時間は限定されていますが、担当者を配置していて、管理は行き届いています。入り口にはベンチも置かれ、散歩の途中で一休みしている人もおり、ここでも昔話を聞くことが出来ます。以前あすみが丘室内合奏団のコンサートが催されたことがあります。かつては、地域の文化センターであったことが窺えます。
土地も建物も自治会で所有しており、地縁団体として、土地および建物を登記しています。 今回のあすみが丘プラザ閉鎖期間中も、使用申し込みが多いと聞いています。
自治会活動は活発で、防犯パトロール・自主防災組織・広報誌・見守り隊・環境美化活動・親睦イベントがなされています。
3.越智はなみずき台自治会
自治会館は、越智町越智はなみずき台中央通り、奥の右手の山側に、平屋建ての大きな自治会館がありますが、近くに、公民館があるので、文化活動はそちらが多いようです。
自治会活動は活発で、防犯パトロール、見守り隊、自主防災組織、広報誌活動は皆やっていますが、ホームページはありません。
越智はなみずき台だけの統計はないが、越智町全体の統計では、65歳以上の高齢化率は41.4%で、あすみが丘5丁目より、5年ほど、高齢化および人口減少が進んでいます。
大木戸小学校から越智小学校が分離開校したのは、昭和57年です。あすみが丘南小学校が土気小学校から分離開校したのは、昭和60年で、それよりも3年前です。
越智中学校が土気中学校から分離開校したのが、昭和59年で、土気南中学校が土気中学校から分離開校した平成3年より7年前です。
越智はなみずき台は今でも立派な街並ですが、以前あった大きなショッピングセンターは老人施設に代わっており、学校のクラス数も減少していると聞きます。