上杉謙信公ゆかりの寺、曹洞宗春日山林泉寺である。上杉謙信が幼少の頃長尾虎千代と名乗っていた時代、7歳から14歳までの7年間このお寺で修業したそうで、彼の一生の人間形成をしたところといっても過言ではなかろう。又後年、上杉謙信が修業を重ね,不識庵謙信を名乗ったところでもある。
私も、もう15年ほど前になろうか、この地を訪れたことがあり謙信公の墓に参った時には感動を覚えた記憶がある。
また、ここには、幕末の詩人・大槻盤渓(おおつきばんけい)がこの地を訪れ、上杉謙信をしのんで「春日山懐古」という漢詩を残し、その句碑がここに立っていたのを思い出す。
詩吟の世界では有名な漢詩であるが、近々空手道連載「温故知新」でも紹介できようかと思っている。
実は私の実家の宗教も曹洞宗であり、道元禅師の開いた曹洞宗は鎌倉時代、武士階級に広まった宗教だとも聞いている。皆さんの実家の宗教を調べてみて曹洞宗であったならば先祖は武士であったと考えても間違いではないと思う。
逆に現在、武道を行っている人の先祖を尋ねると、武士であった人が多いともいう。
そのような縁で結ばれた、この曹洞宗林泉寺だが、このたびわが上杉会館とも大きな縁ができた。
少し長くなるのでそれは次項に譲るとして、今回はその縁となる林泉寺の紹介にとどめておこう。