429、永遠の0


やっぱりといおうか、とうとうといおうか、見てきちゃったね、永遠のゼロ、原作で感動したものを映画化されると結構自分の意図するところとは別なものに出来上がって失望することが多く、あまり見る気はしないものであるが、気になって見ちゃいましたねぇ。
いつもなら、相方と行くと一人が1000円になるので二人で行くのだが、今回は泣いてみっともない恰好を見られるのはいやで一人でこそっと1800円出してみてきた。場所も蒲田東宝でここならば観客も少ない、案の定年配の人が12,3人なので端っこの後ろで誰に気兼ねすることもなくゆっくりと見れた。
 
この映画は岡田准一が主演なのだが、この時からイメージが違うのだはないかと思っていた。テレビの「SP]であったか、カッコ良いドラマでそのイメージもあって、カッコ良いというよりも、もう少し優しさのにじみ出た、泥臭いと言おうかね、もう少し日本人的な顔の人が演じるとより親近感が持てるのではないかと強く思っていたので、それほど映画には興味はなかったのである。
主役は二枚目がやればいいというものではない、原作を読んで、映画は私のイメージとは違っていたけどね、だけど岡田君は立派に役に溶け込んでいた。ちなみに岡田准一、来年のNHKの大河ドラマの主人公を演じるそうで今が旬なんだねぇ、勢いと言おうか、乗りを感じた。
 
 閑話休題、
 映画の冒頭、ゼロ戦が敵艦に突っこんでいくシーン、この意味がわかっているので、映画が始まるそうそう泣けた。
内容は映画的にもなっていたし、私が読んだのが2年くらい前になるのかね、細かい部分は覚えていないので新鮮にも見えた。
この映画の脇役がいい、なじみのベテラン俳優たちは知っているが、田中泯という俳優は最近見かけるようになったが味があって渋いねぇ。
 原作は138万部であったか、大変売れたみたいでいまだに戸塚の有隣堂では、ベストセラーとして並べてある。
映画を先に見た人にはぜひとも原作を勧めたい、久々の感動の本であった。
それにしても思うのは今の平和のありがたさである、この平和も幾多の歴史の上に成り立っていて、このような大勢の犠牲者の上に成り立っているのである。私たちがご先祖様をお参りするようにこのように日本の礎となった人をお参りするのは当然ことといえよう。
 私の相方の母親の兄も先の戦争では海軍特攻隊として散ったのだという、当然遺品はないのだが福島の家に行くと墓参りをする。
 当時の軍の機密上内容は話せなかったのだが雰囲気で最後のあいさつに来たのがわかりその時の兄の顔は今でも忘れていないという話を聞いたことがあった。他人事ではない、身近にそういう話があるのである。
 
若いころ靖国にお参りに行くと高校生らしき二人連れがいちゃついているのを見るとなんと不謹慎な、と思って憤りを感じたものだったが、今になって思うと、ここに眠る人たちはこんな平和な、自由な日本が来ることを願って犠牲となったのではないかと思い、泉下では喜んでくれているかなぁ、なんていう思いに変わってきたのである。
 今も世界では戦時中のところもある、この平和な日本に改めて感謝をしてお参りに行ってこなくてはいけないと思った。
いっぽう、「治にいて乱を忘れず」この平和のおかげで平和ボケした日本人、アジアにおいても緊張した関係のある国もある。二度とこの悲劇を繰り返さないよう、しっかりと足元を見つめる必要もあるであろう。
 
 堅い話になったが、今年も感謝のうちに一年が終わろうとしている、誠に、感謝の気持ちである。

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