453.権現前

今年のお盆は細君の実家の墓参りへ行ったのだが、住所が赤沼権現前となっていて本人はいやがっているが私から見るととんでもない、由緒正しき家柄で立派な土地名なのである。

そこへ行くと私なんぞは、大田区蒲田3丁目4番地19ー3などと味も素っ気もないねぇ。
 ここはひとつ、武蔵の国は荏原郡(ごおり)蒲田村・弾正橋たもとの住人、「やぁやぁやぁ、遠からん者は音にも聞け、近くばよって目にも見よ!」と叫びたいところである。
―閑話休題ー
 実家は先崎という名字で、平氏の流れを汲んでその昔、戦になると常に真っ先に駆け抜けて手柄を立てていたので先崎という名字をもらったのだという。
 この辺では昔からの大地主であったのだそうだが戦後の農地改革によりずいぶんと小さくなったそうである、それでも現在でも120頭からの牛を飼育している地主なのである。
 その地名の謂れとなる権現様が土地の入り口にあり、小さいころはよくお参りをして守り神だったのだという。
権現というのは、地域を守る大変な神様で熊野権現ともなると発祥の神様ではないか。
 徳川家康も死んでから大権現様となったね。
その実家に泊まった8月19日の夜は雨が降り翌朝起きてみると朝もやとなって非常に幻想的でもあった。都会であるならば光化学スモッグかと思うようだがそうではない雨上がりの朝、山間部独特の幻想さである。

 今回は細君の母親の実家へ行き戦死された兄上の墓参りもして、地蔵様のお参りをするなどお盆らしき行事を行い終えてほっとしたところである。
 やはり、ご先祖様がいて現在のわれわれがいる。感謝をしてお参りをして、中々行けないが掃除などをして戻ってくる。
このような気持ちも必要で今年はほっとしたところがある。
これで今年後半も気を取り直して頑張っていくかね。
 愛犬クウを伴ってドライブがてら行って来た今年の盆休みは有意義であった。

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