「天国への階段」を弾きました。
歌詞の意味を考えると不適当かもしれないけれど、
ボクは二度と目を開けることのない彼の横で弾きました。
安置されている親父の横に、生前、彼が愛用していた楽器が置いてあったので、
最初手に取ったのは彼のメインの楽器、フラットマンドリンでしたが、
当然ながらどうしても彼のようには弾けず、
その隣に置いてあったアコースティックギターを手にとりました。
それで計らずともでてきた曲が「STAIRWAY TO HEAVEN」でした。
今思うと洒落にもならん選曲だったと思いますけど・・・
二人で良く呑んでたアーリータイムスを呑みながら、
ずっと語りかけてました。
仕事でも趣味の音楽でも、なにひとつ越えられないまま
先にゴールラインを越えられてしまったよ。
一緒に何か演ろうって約束も果たさないまま、
勝手に逝くなよ。
とか。
そういえば二人で中古楽器屋をやろうって
呑みながら話してたのも果たせなくなりました。
ボク「楽器の買い付けで半年くらい世界をまわんねん」
親父「絶対マーチンとかの良いギター、弾いてへんヤツおるからな」
ボク「そんな人を騙くらかして安値で買い取って!」
親父「ガンガン弾きまくって鳴りを良くしてから高く売んねんな♪」
愉しい呑み話でした。
母の意向で、父の葬儀は音楽葬となりました。
バンド仲間が大勢訪れてくれ、
お経の代わりに唄と音楽で父を送ってくれました。
一般の方は驚いたかもしれないけれど、
彼にとっては最高の逝き方だったのではないかと思います。
天国に行ったら会いたいミュージシャンが一人増えました。
ボクがそっちに行くまでに、
ジミ・ヘンドリックスのサインを貰っておいてください。
お帰り。
なんか調子悪いって入院してフワッとあっちに逝っちゃうとは、オヤジさん達人だね。
いいんだ、息子は父親を越えられなくてもさ。
だって、越えちゃったら唯一のオヤジの威厳がなくなっちゃうだろ。
果たせなかった夢もさ、次の世であったら一緒にまたやればいいじゃない。
オヤジさん、息子に宿題残していったな。
かなりでっかい宿題をさ。
かっこいいまま逝かれちゃって周囲は唖然だろうけどさ。
いいよなそんなさらりとした別れもさ。
だってまだどっかからでてきそうじゃないか。
残された連中は、オヤジさんの宿題を、やっぱりフワリとあっちに逝く日まで、ひーこら言いながら終わらすしかないんだろうね。
>ユリコさん
ありがとございます。
ボクもカッコいい生き方と逝き方を目指すことにしますよ。
たぶんね、今度の新曲とかの中に親父が隠れてる気がします。
そろそろ頭の中にある新曲をカタチにしないとねー。
ミライさん、お帰りなさい。
私の父の親戚の叔父さんがなくなったとき、私は行けなかったのですが、音楽葬だったそうです。民謡協会の組合に所属していた叔父は尺八の演奏家で、葬儀は民謡関係者と尺八の生演奏で見送られたそうです。きっと向こうで民謡を教えているんじゃないかと思います。もしかするとミライさんのお父さんとセッションしているかもしれませんね。今はつらいと思いますが、ミライさん元気出してください。
>roseさん
ただいま。
音楽葬、最初訊いた時はびっくりしましたが、
ウチの母「やるな」って思いました。
ジャンルをいろいろ跨いでのセッションも面白そうですね。
あ、死んでから知ったのですが、父はなにやら小説も書いていたようです。
母が棺に入れてしまったので読めなかったけれど。
どこまでやってるところ似てるんだか(笑)
こんなに生き様がカッコイイ父親なんてそうそう居ないですよね。
なんかミライさんがうらやましいですよ。
音楽葬というお母様の意向、さすがですね。
これからミライさんもお父様のように
カッコよく生きていくのでしょうね(^^)
>Hideさん
おかげで息子は苦労してます。
実は同じ業界で仕事してるんですけど(同業他社)、そのコミュニティではボク「ジュニア」って呼ばれてますもん・・・
オヤジ越えは天城越えよりキビシイようです。
でもカッコよく生きたいですね。