ゼータプラスと対峙していたローズは,振り向きざまに巨大なクローの中央からメガ粒子のビームを発射させた。
一条の光が2体の巨大なヘルメットを被ったように見える人型の頭を貫く。
「・・・邪魔をするな・・・」
「なんだ?仲間割れか?」
トドマーはチャンスと見てズゴックEの背後に着地し,ビームサーベルを発振させた。
瞬間,モノアイがぐるりと後頭部に周り込み,トドマーの心までを射抜くように睨み付けた。
「こ・・これは機械の目じゃない!」
鋭い眼光に貫かれた・・・
そう思った刹那,GMを見据えたモノアイをブレさせもせず回転した巨体は,遠心力をもその左腕に乗せ,腹部に巨大な爪を食い込ませた。
「どういうんだ?どういうヤツなんだ!?」
なにかおかしい。旧式の機体にこれだけの動きをさせるパイロット。
蛇に睨まれた蛙のように,動きを封じられたようにさえ感じる。
つい先刻までネコサーマの中で “灰色カエル”だったMSに。
2機のギラドーガが倒れ込み,GMの爆炎が立ち昇る中に不気味なシルエットを浮かべたズゴックEは,再びゼータプラスに向き直りその爪の中に握った朱色の球体を投げ捨てた。
「モカウよぉ!俺たちの脱出ポッドもアレにしようぜ・・・」
「そうだな・・・これじゃ命がいくつあっても足りやしねぇ!」
向かい合う2体の機体の足元をマンタとモカウが走り抜ける。
悪運というのはこういうものを言うのであろう,またはコレが彼らの才能というべきものであろうか。
戦場で生き残る術を身体が覚えており,そしてその記憶をDNAの螺旋の中に刻み込んでいるのかもしれない。きっと彼らはこの先も一つしかない命で生き延びていくことが出来るだろう。
つづく
第六話← →第八話
この物語はフィクションです。
登場する人物,団体は元ネタが容易に想像つくかも知れませんが関係ありません。
当ブログに名前を連ねた方はご注意ください。
ですが関係ありません。
うまっ♪ うまい処理ですねぃ二人が逃げ出すトコロ。
悪運も立派な才能スよ(^-^)v
あれ?トドマーは戦死ですか?(泣
きゃーローズ少尉の戦闘、待ってました!
マンタさんとモカウさんが自転車で戦闘を離脱するところがウケました。シャア大佐がジャブローで使用した機体だけあって、ズゴックの性能は素晴らしいです。シャア大佐のように「ニヤッ」と笑ってみたりして。(マンタさん、モカウさんすみません)
次回を楽しみにしています~(^^)
>ユリコ艦長
ありがとうございます♪
二人にはこのまま死んでもらって,
ハードボイルドな作品に仕上げようかとも思ったのですが,
かえってコッチのが良かったかも知れんですね。
ドロンボー一味の3人乗り自転車っぽく合成したハズなんですが,あんまりそのようには見えないですね・・・
>トドマー中尉
まだだ!まだ終わらんよ!
貴官には後半戦にまだやってもらいたい任務があるのだよ(笑)
>ローズ少尉
実はこのオハナシの主役は貴女ですもん。
そりゃ大活躍しますよ♪
ズゴックvsGMとくりゃ,やはりこの構図でしょ。
ベタで見え見えな展開ですな(笑)
あとちょっとでローズ対ミライです。
ユリコは艦と命運を共にしますよ♪
とかヨコから口を挟んでスンマセン(^^ゞ
>ユリコ艦長
そーゆーこと言うとマジで殉職しちゃいますよ,このオハナシの作者の場合♪
構想していたストーリーのつなぎに影響が出ない限り、良いよ~>殉職
戦に死ぬるは武士の本分ぢゃ(笑)
↑これでもそれがし、武士の末裔でござる。
ギャハハ( 。_ _)ノ彡☆バンバン
>ユリコ艦長
了解ッス!
では殉職の方向で(笑)
もしかしてアナタ,
ミツヨシさまの子孫であられますか???