読書感想文

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天国旅行(三浦しをん著,新潮文庫)を読みました。

“天国旅行”はね,THE YELLOW MONKEYの楽曲のタイトルなんですよ。
表紙を開くと詞の引用が。
~狭いベッドの列車で 天国旅行に行くんだよ 汚れた心とこの世にさよなら~

巻末の言葉を借りると
本書は,「心中」を共通のテーマにした短編集である。『天国旅行』というタイトルおよび巻頭の歌詞は,THE YELLOW MONKEYの『天国旅行』(作詞 吉井和哉)より採らせていただいた。
とありますね。

実はこの本,ムスメのオススメで読んだのですよ。
THE YELLOW MONKEYの大ファンな彼女,タイトルと巻頭の歌詞に魅かれて読み始めたんだとか。
で,この本を読んで夏休みの宿題の中でもっとも手間ヒマのかかるアレ,読書感想文を書いたそうで。

ボク「で,読んでみてどーよ?」
ムスメ「めっちゃモヤモヤする。とーちゃんも読む???」

そんなワケでモヤモヤとやらを共有すべく読んでみました。

率直な感想。
超重いっす・・・
7つのストーリーからなる短編集なんですけどね,それぞれのお話がドロドロで読後感がとても重いんですよ。
休み休みじゃないと読破できなかったです。

「心中」って死をテーマにしているからだけじゃなく,主人公たちの住む世界の汚さがね,津波のようにのしかかってきました。
そして読者の想像にお任せする手法が満載で,読んだ後もその世界観に取り残されるのです。
作者が巻頭に歌詞を引用した理由もよく判ります。

お陰でムスメとの会話が弾みましたよ。
これを読んだ彼女はどんな感想文を書いたのかが気になるところですが,それはいずれ読む機会もあるでしょう,たぶん。

そんなワケで気怠い夏の午後,どんよりとした心持ちになりたい時にはオススメの本です。

投稿者:

みらい

西森未来と申します。 カメラとベースの修行中です。 自転車が大好きです♪

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