インターネットに接続された社会は、以前より、
はるかに便利で豊かになりました。
ただし、あらゆる文明の利器が、鈍器にも、
凶器にも、兵器にもなるように、インターネットに
接続された社会は、二面性があります。
良くなる面と、悪くなるかもしれない面と。
なによりも不安なのは、
ネット情報を信じて、人の話を信じない
社会です。
前回のブログ『 運航停止 ウェブ情報の
盲点』で述べたように、ブジュンブラ空港での
体験は、日本の航空券販売会社に信じて
もらえませんでした。
エア・ウガンダが全路線の運航を停止する
との情報をインターネット上に流さないのは、
ひど過ぎます。
さらにさみしかったのは、「日本で受信する
エア・ウガンダのホームページに変更がない」
との理由で、飛行機に乗れなかった実体験を
聞いてもらえなかったことです。
一個人の話より、航空会社の公式ホーム
ページが信頼できるのでしょう。
公式ホームページに、疑念が入り込む
素地はないのでしょう。
<ホームページ上の情報は、公的で正しい>
<個人が話す情報は、私的であいまい>
このような見方が強まれば、
一人一人の存在感は薄らぐばかりです。
1997年、インターネットの隆盛に警鐘を
鳴らす本が、翻訳されて出版されました。
『 インターネットはからっぽの洞窟 』
クリストフォード・ストール 著
倉骨 彰 訳
草思社
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コンピューターネットワークは、車やテレビと
同じで、人間にとって最も魅惑的な自由、
「何かに近づける自由」を提供してくれる。
しかし、入力をしつこく強要する僕の
コンピューターから一歩引いて考えてみると、
「何かから遠ざかる自由」があってもいいの
ではないかとも、僕は考えている。
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前回の問題 解答
「タンガニーカ湖」です。
今日の問題
邦題 『 インターネットはからっぽの洞窟 』
の、原題は何でしょう。
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