菜種梅雨の合間を縫って、コブシの花々が、青空に向かって勢い良く背伸びをしていました。
このコブシを初めとして、多彩な花を詩の筐(籠)に摘み入れたのが、三好達治による詩集『花筐』です。
遠き山見ゆ
ー 序にかへて
遠き山見ゆ
遠き山見ゆ
ほのかなる霞のうへに
はるかにねむる遠き山
遠き山々
いま冬の日に
あたたかきわれも山路を
降りつつ見はるかすなり
・・・
『現代日本文学大系 64』筑摩書房
以後、一作ごとに様々な花が登場します。
柘榴の花
ねむの花
艸の花
柿の花
・・・
30作目に、コブシが登場します。
山なみとほに
山なみ遠に春はきて
こぶしの花は天上に
雲はかなたにかへれども
かへるべしらに越ゆる路
以後、新たな花々が続々登場します。
ちゆうりつぷ
桃の花
山藤
山つつじ
・・・
88作目が、最終詩です。
うつつを夢と
ー この書ひと巻のあとに
うつつを夢と観ずれば
夢やうつつとなりなまし
あへなきうたの花がたみ
花ことごとく散りてのち
前回の問題 解答![]()
戦国の世において、茶室で刀から離れることに、多くの武士は納得していました。
今日の問題![]()
「花筐」は、何と読むでしょう。








