イチョウは、4月にオスの木から飛ん
できた花粉がメスの木に受粉しても、
すぐには受精しません。
精子が体内を通って卵子に至るのは、
9月になります。
このような裸子植物の受精方法を一新
したのが、被子植物です。
精子が花粉管を通って卵細胞に至る、
受精方法を創り出します。
受精するまでにかかる時間は、早くて
数分、遅くても数時間と、大幅に短縮さ
れます。
それにより、裸子植物の中生代は、終
わりを告げます。
代わって、被子植物の新生代へ、移り
ます。
現代では、被子植物は25万種生息して
います。
一方、裸子植物は800種しか生息して
いません。
わずかになった裸子植物の内、初期の
受精方法を維持し続けているのは、イチ
ョウの一種のみです。
イチョウが「生きた化石」と呼ばれる、
二つ目の所以です。 <つづく>
前回の問題 解答
小説『大つごもり』の作者は、樋口一
葉です。
今日の問題
植物の分類上、裸子植物門・イチョウ
綱・イチョウ目・イチョウ科には、属が
現在いくつ属しているでしょう。
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