伊能忠敬と四人の妻 その4

 第三に、測量術の習得です。

 佐原は、利根川や水郷地帯と隣接して
いるため、洪水に幾度も襲われています。
 洪水が引くと、堤防の改修・大水に浸
かった田畑の整地・・・に、取り組まな
ければなりません。
 伊能家は、村の名主として、代々自ら
測量し、復旧工事を指揮してきたので、
忠敬も、否応なしに測量術を身に付けま
した。
 また、佐原全域を測量して村絵図を作
成した先々代・景利の影響を受けて、地
図の作成術も習得しました。

 第四に、旅の経験です。

 忠敬は、33歳の時、妻のミチと二人で、
一ヶ月間松島まで東北地方を旅しました。
 婿として、家業に精を出し、地域のま
とめ役もこなしたので、ひとときの骨休
みとも受け取れますが、単なる観光旅行
でなかったことは、佐原へ戻った後に著
わした『奥州紀行』に明らかです。
 ミチとともにを歩き続けて、未知
世界に心をときめかしたのではないでし
ょうか。
 旅の楽しさを実感せずして、使命感だ
けで日本全域を歩き通せるはずはありま
せん。         <つづく>

  伊能忠敬と四人の妻 その3

  伊能忠敬と四人の妻 その2

  伊能忠敬と四人の妻 その1
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     前回の問題 解答
 「六歳の六月六日に芸事を始めると上
達する」という言い伝えから、6月6日は
「いけばなの日」「楽器の日」「邦楽の日」と
されています。

      今日の問題 
 忠敬と二番目の妻との年齢差は、どれ
ほどでしょう。
   

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