千歳の桜は

 会津盆地の西端・旧新鶴村(現・会津美
里町)の水田に、一本の桜の古木が立っ
ています。
 植えられたのは1273年、鎌倉時代の
中期です。
 それ以来745年間に渡って風雪に耐え、
見事な花模様を身に纏ってきました。
 会津の人々に、農作業の開始時期がや
って来たことを告げるために。

 例年ならば連休中に満開となるところ
ですが、今年はすっかり葉桜となり、ほ
んの数枚花びらを残すだけでした。
 それでも、10.5mの幹周りを誇るベニ
ヒガンザクラは、悠然と会津盆地を見渡
していました。
chitose sakura miki 2018 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 今から150年前、千歳桜はどのような
思いで、会津若松の城下を見つめていた
のでしょうか。

 戊辰戦争の最中、もののふ達は、年若
い白虎隊をはじめ、死地を求めて彷徨っ
ていました。
 もののふが出払った、家老・西郷家の
屋敷では、五女(享年 二)から祖母(享年
八十四)まで、計二十一名の子女が、次
々と命を絶っていきました。

 もののふは散るこそ道と急げども
  咲くこそ道と千歳の桜は

chitose sakura bandai 2018
 

 

 

 

 

 

 

 

     前回の問題 解答
 八十八夜という暦注は、立春から数え
て八十八日目の夜の遅霜に、注意を促し
ています。

 
      今日の問題 
 千歳桜の別名は、何でしょう。
    

 
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