梅雨とヒマラヤ その四

 ヒマラヤ山脈の南側を回る偏西風は、
インド洋から吹き付けるモンスーンが
もたらす水分を吸収し、太平洋に抜け
てから黒潮の上空を通りながらさらに
水分を吸収します。
 オホーツク海付近で、ヒマラヤ山脈
の北側を回り込んできた偏西風と合流
した際、高気圧を発生させます。
 オホーツク高気圧から吹き出る湿っ
て冷たい風と、小笠原高気圧から吹き
出る湿って温かい風が、ぶつかりあっ
て、梅雨前線ができます。

 夏になると、偏西風は流路をさらに
北寄りにとります。
 ヒマラヤ山脈の南側を回る流路は、
なくなります。
 偏西風が、二手に分かれてオホーツ
ク海付近で合流することはありません。
 そのため、オホーツク海付近の高気
圧は消滅し、梅雨前線もなくなります。
 小笠原高気圧は勢力を一段と強め、
日本は盛夏を迎えます。

 日本では梅雨が終わって夏空が晴れ
渡っても、ヒマラヤ山脈は雨期が続き
ます。
 八月にヒマラヤ山脈を訪れると、連日
雨が降ったり止んだり。
 ガイドと二人、ヒマラヤの山中を登り
ました。「こんな雨期に登ったことはな
い」と言われながら。
 三日目、雨空の一画が途切れ、青空
にサガルマータ(チュモランマ・エベレ
スト)が、やさしく微笑んでくれました。

chizu himaraya chibetto

 

 

 

 

 

 

      前回の問題 解答
  世界一のチェラブンジの年間降水量は、
千葉市の年間平均降水量の19倍に当たり
ます。

 

        今日の問題 
 アルニマ・シンハさんは、サガルマー
タ登頂においてどのような記録を達成し
たでしょう。
 

 

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