鈴の鳴る道 鈴の鳴り渡る世界

 新型コロナウイルス感染症が、全世界を席
捲しようとしています。
 日に日に暗鬱の度が増していきます。

 星野富弘さんが脊髄を損傷し、首より下の
体が動けなくなった時、暗鬱をはるかに越え、
絶望感にうちのめされたことでしょう。
 しかし、星野さんは口が動けます。
 食事も会話もできます。
 口に筆をくわえれば、字も書ければ、絵も
描けます。
 時間はかかりますが、その分味わいは深ま
ります。

 歩けないので、車椅子が頼りです。
 歩ける時は平坦だと思えた舗装道路も、車
椅子で通ると凸凹だらけで、難儀のし通しで
した。

 ある日、車椅子に小さな鈴が取り付けられ
ました。
 凸凹に出会う度に、小さな鈴は「チリン」と
小さい音を鳴らします。
 その音を聞くようになって以降、凸凹道を
通るのが楽しくなったそうです。

 この暗鬱とした世界を、そこここで小さい
鈴が「チリン」「チリン」・・・と鳴り渡る世界
に変えていきたいものです。

 その鈴は、整えられた平らな道を歩いてい
たのでは鳴ることがなく、人生のでこぼこ道
にさしかかった時、揺れて鳴る鈴である。
 美しく鳴らしつづける人もいるだろうし、
閉ざした心の奥に、押さえこんでしまってい
る人もいるだろう。
 私の心の中にも、小さな鈴があると思う。
 その鈴が、澄んだ音色で歌い、キラキラ輝
くような毎日が送れたらと思う。
 私の行く先にある道のでこぼこを、なるべ
く迂回せずに進もうと思う。
  『鈴の鳴る道』 星野富弘 著 偕成社

鈴の鳴る道
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

     前回の問題 解答
 北アメリカ大陸のヘラジカがムースと呼ば
れるのに対して、ユーラシア大陸のヘラジカ
はエルクと呼ばれます。
  
      今日の問題 
 「国際こどもの本の日」を4月2日としたの
は、誰の誕生日に由来しているのでしょう。
         

 
   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
      ホームページ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です