カテゴリー別アーカイブ: 和歌を詠む

梅 香る

 塾舎の玄関を一歩入ると、梅の香りに包まれます。
 梅の別名は、匂草(においぐさ)、あるいは香散見草(かざみぐさ)。

  

 梅の香りは、古来たくさん詠まれてきました。
 奈良時代中頃、中臣清麻呂の歌です。
 
   梅の花香をかぐはしみ遠けども心もしのに君をしぞ思ふ
                    『万葉集 第4500首』 

  

 梅は、花が咲く前、蕾のころから香るようです。
 そこから生まれた格言。
    梅は蕾より香あり
 塾生もそれぞれに、大成する前から片鱗を示しています。

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土・敷き布団 雪・掛け布団

 三月に入ったとはいえ、暖房から抜け出せませ
ん。
 植物達は、寒気にさらされ続けているというの
に。
  

 ネギ君は、元気です。
 気温に比べ、地温はあまり下がりません。
 縄文人は、地面を掘り下げ、縦穴式住居で寒気
から身を守りました。

  

 ダイコン君も、元気です。
 植物達は、身を凍らせまいと、細胞内のデンプ
ンを糖に変えます。
 その結果、甘くなります。

   草も木も ひたすら身を伏せ 春を待つ
    土敷き布団に 雪掛け布団

    開 進 学 園  学園だより

香る代に 二月

 和歌とともに人生を歩んできた二瓶カヨ子が残した八百三十八首のうち、三百六十七首を歌集に収めます。
 香代という雅号に因み、『香る代に』と題して。
   香る代に 二月
  橇ひきて村人のゆく一筋の雪道にさす陽の春めきぬ
  香る世に 二月
  荒れはてる園にも神の命もて紅く燃えいつ梅のさやけく
  香る世に 二月
  今日の日も新たに生らせ給へよと陽にいのりたり朝のしじまに
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