『愛国主義か平和か』トルストイ 著

 1895年、アメリカとイギリスは、ヴェネズエラ
の国境問題に端を発して、一触即発の状態になり
ます。
 両国民はそれぞれ、相手国をやってしまえとば
かり、興奮度が高まります。
 エジソンは、「一時間内に多数の人数を殺害で
きる爆弾を発明してみせる」と、意気込んだそう
です。
 なんとか戦争状態に陥らずに済みましたが、大
惨事を引き起こすところでした。

 そこでトルストイは考えます。
 個々人は、気にくわぬことがあっても隣人を殺
してはならぬと自制できるのに、なぜ隣国に対し
ては大量殺人を煽動し、命を投げ出していくのか
と。
 その結果、トルストイは見抜きます。
 戦争を引き起こす源は愛国主義にあり、愛国主
義をなくせば永久に平和を保つことができると。

 戦争を無くすためには、 <中略> 戦争を生
み出す原因を無くしさえすればいいのです。
 そしてその原因こそ、いわゆる愛国主義と呼ば
れる、ただ自分の国の繁栄だけを願う、よこしま
な感情にほかなりません。
 それゆえ戦争を無くするのには、愛国主義を無
くさねばなりません。
    『愛国主義か平和か』
      トルストイ 著 北御門二郎 訳
      地の塩書房

トルストイ 写真
 
  
       前回の問題 解答
 47都道府県の中で、アイスランドの人口に最も
近いのは、鳥取県です。

 
  
        今日の問題 
 次の(  )に入る語句は、何でしょう。

  我々が平和に暮らすことを望むならば、我々
 は祖国の( ① )さを望むべきでなく、むしろその
 ( ② )さを喜び、そのために協力せねばなりませ
 ん。
   『愛国主義か平和か』
     トルストイ 著 北御門二郎 訳
     地の塩書房

 
  
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