日本で最も高い地点は、二カ所ある

 日本で最も高い地点の一カ所目は、富士山です。
 標高は、3776mあります。

 この標高とは、東京湾の平均海面から測った高さです。
 海面から測定した数値は、地上で生活していて便利ではあります。
 さりとて、海面は変動しているため、客観性において問題も含んでいます。
 また、地球的規模で観ると、地域性を免れません。

 緯度と経度で地球上の全地点を表しているような測地系が、高度にもあってしかるべきです。
 そこで考えられたのが、地心距離です。
 地球の中心という、変化しない基準点をもとにして、陸上も海中・海底も統一して測ります。

 この地心距離によれば、沖ノ鳥島の北小島は6375595mです。
 富士山は、6374833mです。
 沖ノ鳥島の北小島が、富士山より762m高く、日本で最も高い地点となります。

 標高わずかに1mの沖ノ鳥島の北小島が、地心距離で富士山を上回るのには、緯度が大きく関係しています。
 沖ノ鳥島の北小島は、北緯20°25′32″。
 富士山は、北緯35°21′39″。
 15°近くも南に位置しています。
 地球が、球体でなく、赤道付近が張り出した楕円体をしているため、赤道に近い地点の地心距離が長くなるからです。

 日本で最も高い地点は、標高で測った富士山と、地心距離で測った沖ノ鳥島の北小島と、二カ所あることになります。
富士山

 

 

      前回の問題 解答
 一級河川の中で、1999年・2000年・2008年・2010年に、水質が日本最上位になっているのは、姫川です。
 

      今日の問題  
 沖ノ鳥島を起点とした排他的経済水域の面積・約42万㎢と、日本の国土面積とを比べると、どちらが広いでしょう。
        

 
 
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