〈 おくのほそ道 〉さつき さみだれ さつきばれ その七

 福島県・宮城県・岩手県・山形県は、五月雨
が降りしきる中での旅でした。
 それとは対照的に、五月晴れの松島を浮か
び上がれせる、見事な構成です。

 最上川を後にした芭蕉は、水無月の日本海
沿いを進みます。
 長月になって大垣に至り、六ヶ月に及ぶ長
旅を結びます。

 おくのほそ道を旅したのは、四十七歳。
 『おくのほそ道』を書き上げたのは、五十
歳か五十一歳。
 芭蕉は、五十一歳の神無月、最期の句とな
る 旅を病で 夢は枯れ野を かけ廻る を詠ん
だ二日後に遺書を認め、さらにその二日後に
永眠します。
 『おくのほそ道』が上梓されたのは、それ
から八年の後です。       < 完 >

〈 最上川 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その六


〈 松 島 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その五


〈 五月雨 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その四


〈 最大の謎 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その三


〈 漂泊の思い 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その二


〈 「松尾芭蕉=忍者」説 〉
    さつき さみだれ さつきばれ その一

青葉
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     前回の問題 解答
 小説『其面影』の作者は、二葉亭四迷です。

 
      今日の問題 
 千住における、おくのほそ道・旅立ちの句
です。  行く( )や 鳥啼魚の 目は泪 
   
 大垣における、おくのほそ道・結びの句で
す。  蛤の ふたみにわかれ 行く( )ぞ
   
 それぞれの( )に入る季節は、何でしょう。

 
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