〈 夏至の宴会 〉夏至の雨 その三

 時代は、1560年に遡ります。
 戦国の世も、終盤に差し掛かるころです。

 今川義元(現・静岡県が拠点)は、北の武田信玄(勢力
範囲は現・山梨県と長野県)・東の北条氏康(勢力範囲は
現・神奈川県と東京都と埼玉県)と同盟を結び、西(現・
愛知県)へ勢力圏の拡大を図ります。

 三河の国(現・愛知県東部)は、瞬く間に落ちます。
 松平竹千代(徳川家康の幼名)は、人質として駿府(現
・静岡市)に行かされます。

 今川義元は、梅雨をものともせず、大軍を率い、尾
張の国(現・愛知県西部)へ進軍します。

 尾張の国を支配する織田家は、信長の兄が生け捕り
にされるなど、混乱の度が高まるばかりです。
 織田勢の砦は、今川勢に次々と攻め落とされます。
 織田家の大勢は、弟・信長の下に一斉に決起できる
状況ではありません。

 五月十九日(太陰太陽暦・1560年)は、夏至の日です。
 当日は、朝から晴れ渡って暑かったと、伝えられて
います。

 連戦連勝に沸く今川勢は、進軍を止め、陣内で宴会
を始めます。
 戦勝祝いでしょうか。
 天下統一の祈願でしょうか。
 夏至の祭りでしょうか。
 陣が周囲より高い丘の上にあるという地形的優位性
も手伝い、戦場にある身という緊張感が、五月晴れの
下で急速に緩んでいきます。     <つづく> 

 〈 北ヨーロッパの夏至 〉  夏至の雨 その二

 〈 日照時間が短い夏至 〉  夏至の雨 その一

アジサイ 2
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       前回の問題 解答
 仁右衛門島に1840年に建立された句碑に刻まれ
る、次の俳句を詠んだ俳聖とは、松尾芭蕉です。
   海暮れて 鴨の聲 ほのかに白し
     

 
        今日の問題 
 次の歌を残している戦国武将は、誰でしょう。
   昨日なし 明日またしらぬ 人はただ
    今日のうちこそ 命なりけれ
                

 
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