豊受大神宮(伊勢神宮の外宮)南側に造られた池は、「まがたま」の形状をしているところから、「まがたま池」と呼ばれています。
「まがたま」は、日本で古来から大切な装身具とされてきました。
三種の神器の一つでもあります。
「まがたま」の数ある由来のうち、代表例は次の二つです。
① 胎児の姿
② 三日月の形
どちらも、「 → 乳幼児 → 成人」 「 → 上弦 → 満月」と、生長していく起点を表わしています。
「まがたま」は、漢字にすると「勾玉」とも「曲玉」とも書きます。
『日本書紀』では「勾玉」が、『古事記』では「「曲玉」が、使われています。
『漢字源 藤堂明保他編 学習研究社』には、次のような解説が載っています。
< 勾 >
① (「 型)や( 」型)にまがったかぎ
② まがる
③ ひっかけてとらえる
④ 文にくぎりをつける
< 曲 >
① まがる
② まがって入り組んでいるさま
③ ひねくれている
④ むりにこじつける
いずれにしても、「勾」からは、「拘引」や「拘留」などの熟語も連想されます。
「曲」からは、「曲説」や「曲解」などの熟語も連想されます。
神宮司庁が発行する資料では「勾玉池」と漢字表記されていますが、中には「曲玉池」とする漢字表記もあります。
様々な意味に惑わされないよう、「勾玉池」や「曲玉池」とともに、「まがたま池」も加えてみてはいかがでしょう。
〈 伊勢神宮の「要石」 〉伊勢志摩紀行 その三
〈 鳥羽港を照らす日の出 〉伊勢志摩紀行 その二
前回の問題 解答
雲から降ってくる、直径5mm未満の、氷の粒は、霰です。
今日の問題
「勾引す」と「曲者」は、何と読むでしょう。
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