11月のわくわく学習会のテーマは、「鴨長明と『方丈記』」でした。
『方丈記』は、「隠者の文学」とも評されています。
ただし、長明がもし世間から完全に隔たった境地にあったならば、続発する災害を、ことさら生々しく伝える必要があるでしょうか。
まして福原を訪れてまで、遷都の惨状を伝える必要があるでしょうか。
長明は、災害を伝えることを表面とし、院政から平氏政権~源氏政権に至る相克を伝えることを裏面と、していたのかもしれません。
『方丈記』に採り上げた五つの災害のうち、福原遷都の項が最も多い分量で伝えられています。
鎌倉幕府が成立して以降は、その後に起きた災害に関して一言も触れないまま、自身の住居について語るばかりです。
世に順へば、身苦し。
順はねば、狂せるに似たり。
何れのところを占めて、如何なる業をしてか、しばしも、この身を宿し、たまゆらも、心を休むべき。
『方丈記』 川瀬一馬:校注 講談社
12月のわくわく学習会は、「清少納言と『枕草子』」がテーマです。
< 12月のわくわく学習会 >
と き 12月20日(土)
14時00分~15時00分
ところ 開進学園
テーマ 清少納言と『枕草子』
参加費 100円
連絡先 電話 043-273-6613(16時から)
メール wakuwaku@kaishin.jp.net
< わくわく学習会 最近のテーマ >
十一月 鴨長明と『方丈記』
十月 天の川銀河
九月 それぞれの憲法観
七月 基本的人権と天皇・皇族
六月 武器のない世界
五月 糖化と水分摂取
四月 豆料理の効能
三月 ストレスとの向き合い方
二月 為替の仕組み
一月 睡眠と夢
十二月 神道と仏教
十一月 古墳と埴輪
十月 ミツバチとハチミツ
九月 有機フッ素化合物(ピーファス・PFAS)
七月 世界の鉄道事情
六月 オリエント急行
五月 シベリア鉄道
四月 鉄道の旅 ー日本ー
三月 こどもと遊び
二月 隠れキリシタン
一月 変わる人格 変わらない人格
十二月 様々な依存症
十一月 天気予報の仕組み その2
十月 天気予報の仕組み その1
九月 天気図の見方
七月 三角比と日常生活
六月 平方根と日常生活
五月 アジアの香辛料
四月 タイと王政
三月 サウジアラビアと王政
二月 スカンディナヴィア半島とヨーロッパ
一月 バルカン半島とヨーロッパ
前回の問題 解答![]()
群馬県内で最北の駅は、土合駅です。
今日の問題
鴨長明が鎌倉まで出かけた翌年に著わした著作は、何でしょう。

