〈 軍部の情報操作 〉 シベリア鉄道と日露戦争 その6

 日本の軍部は、シベリア鉄道の重要性を、
深く認識していました。
 その一方で、シベリア鉄道の輸送力を、過
小に評価されるように、画策します。
 「シベリア鉄道の一日当たり平均輸送量は、
8列車」と見た軍内部の調査結果を、「6列車
程度」と修正して、政府へ報告します。
 これで、輸送力を、25%も少なく見積もれ
ます。

 当時の日本の兵力は、約16万人。
 対するロシアの極東駐留兵力は、約9万人。

 シベリア鉄道が全通する前ならば、ロシア
本国から中国東北部への輸送力より、日本本
土から中国東北部へ船舶で輸送する増強力の
方が勝ると、軍部は政府に圧力をかけます。

 軍部のこのような情報収集と情報操作、そ
して周到な戦争準備を経て、1904年2月、日
露戦争の火蓋が切られます。 <つづく>

 〈 軍部の情報収集 〉
    シベリア鉄道と日露戦争 その5


 〈 バイカル湖 〉
    シベリア鉄道と日露戦争 その4


 〈 東清鉄道 〉
    シベリア鉄道と日露戦争 その3


 〈 鉄道の役割 〉
    シベリア鉄道と日露戦争 その2


 〈 皇太子襲撃事件〉
     シベリア鉄道と日露戦争 その1

シベリア鉄道 地図
 

 

 

 

 

 

 

 地図の出典 『シベリア横断鉄道』
   NHK取材班 編 日本放送出版協会

 
     前回の問題 解答
 緑に覆われた森林の画像を見た実験では、
血液中のヘモグロビン濃度が減少しました。
 満開の桜の林の画像を見た実験では、血液
中のヘモグロビン濃度が増加しました。
  

 
      今日の問題 
 中国の東北部を東西に横切る鉄道は、当時
の中国王朝・清に因んで、何と呼ばれていた
でしょう。
       

 
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