〈 香辛料 〉世界を牛耳るウシ その10

 三圃式農業は、農村の食料を農民自身がまかなう、
自給的農業です。
 都市が発展するに伴い、増大する都市人口の食料を
まかなう必要に迫られます。

 穀物の生産量はなかなか増えない中で、牛肉や乳製
品の消費量が増える状況に対応して、農業の生産様式
が変わっていきます。
 混合農業と呼ばれる、小麦などの穀物栽培と飼料用
作物の栽培を輪作する方式です。
 生産の中心は、牛肉などの畜産物になります。

 拡大する牛肉の需要をまかなうために、生産方法と
と並んで、保存方法が課題となります。
 冷蔵庫が存在しない時代です。
 牛肉をいかにしてより長く保存するかは、極めて難
しい課題でした。

 そこへ、大海の彼方から運ばれて来た香辛料が、牛
肉を腐りにくくすると分かり、大ヒット商品となりま
す。
 コショウなどの香辛料は、インドやアラビアの商人
の手を経て、ヨーロッパへ入って来ました。
 冒険家達は、香辛料を直接買い入れることにより、
巨額の利益を得ようと夢見て、続々と大西洋へ船を
出します。
 ヨーロッパ人の牛肉嗜好は、大航海時代を産み出し
ます。              <つづく>

 〈 連作と輪作 〉    
    世界を牛耳るウシ その9


 〈 肥料源 〉
    世界を牛耳るウシ その8

 〈 動力源 〉
    世界を牛耳るウシ その7

 〈 すき焼き 〉
    世界を牛耳るウシ その6


 〈 牛の力 〉
    世界を牛耳るウシ その5


 〈 赤ベコ 〉
    世界を牛耳るウシ その4

 〈 月への捧げ物 〉
    世界を牛耳るウシ その3


 〈 神様の乗り物 〉
    世界を牛耳るウシ その2


 〈 丑の年の、丑の日の、丑の刻の生まれ 〉
    世界を牛耳るウシ その1


牛 一頭
 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

       前回の問題 解答
 「先島諸島」という呼称は、沖縄諸島に住む人々が用
い始めたものです。
  

 
        今日の問題 
 香辛料のコショウが「購入価格+船賃」の約3.7倍の
高値で販売されていたころ、「香辛料の女王」と言われ
るナツメグは、何倍で販売されたでしょう。
   A 約12.9倍
   B 約22.9倍
   C 約32.9倍
   D 約42.9倍
         

 
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