死して桜を残す 第一回

 梶井基次郎の『桜の樹の下には』は、
次の書き出しで始まっています。

 桜の樹の下には屍体が埋まっている。
 これは信じていいことなんだよ。なぜ
って、桜の花があんなにも見事に咲くな
んて信じられないことじゃないか。

 桜の開花の見事さや桜の花の美しさの
秘密を、これほど端的に表現している作
品は、他にあるでしょうか。

 「馬のような屍体」「犬猫のような屍体」
「人間のような屍体」から染み出る「水晶の
ような液体」が、根から吸い込まれ、幹へ、
枝へと吸い上げられて、ついには桜の花に
なるというのです。

 もとより屍体が埋まっているのは、桜の
樹に限りません。
 あらゆる樹々の下には、屍体が埋まって
います。
 動物だけでなく、植物の屍体も含めて。
              <つづく>

sakura 2018

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      前回の問題 解答
 ア day
   May
 イ week
   June
 ウ month
   Aoril
 エ Sunday
   August
 オ morning
   October

 エ Monday Friday など
 オ Tuesday January など

 
      今日の問題 
 次の書き出しで始まる作品名と作者は、
何でしょう。
 
 猫の耳というものはまことにおかしな
ものである。
 

 
 夢を実現する学習塾  開 進 学 園
         ホームページ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です