「ラ・パスのニセ警察官」 アンデス高原の旅 その五

 ボリビアの実質的な首都であるラ・パ
スは、世界各国の首都の中で最も標高
が高い街です。
 中心街から、観光バスの出発地であ
るイサベル・ラ・カトリカ広場に向かって、
大通りを歩いている時でした。

 一人の女性が「イサベル・ラ・カトリカ
広場へ行くなら、いっしょに行きましょ
う」と寄ってきます。
 しばらくすると、警察官を名乗る男性
が現れます。
 「パスポートを見せて下さい」
 連れの女性も渡したので、パスポート
を渡します。
 「スタンプを押すため、来て下さい」
 どうして?
 何のために?
 これは変だと思い、パスポートを奪い
返し、大急ぎでその場を離れました。

 後を追われていないとホッとするや、
第二の女性が近づいてきます。
 観光バスのチケットを見せびらかし
ながら。
 ホテルで購入したチケットと同じです。
 ただし、よーく見ると、かなり使い古
した代物。
 再び警察官を名乗る男性が現れて
は大変なので、女性を振り切りました。

 やれやれ一安心。
 と、そこに、ものすごい体格をした
男性が現れます。
 「私は警察官だ」
 「パスポートを見せなさい」
 ネームプレートのような物を示し、警
察官であることを証明しようとします。
 どうして?
 何のために?
 パスポートを取られてしまうかも。
 お金を盗られてしまうかも。
 命を奪われてしまうかも。

 逃げました。
 走りました。
 必死でした。

 どこをどう逃げるかなど考えもせず。

 ようやく安心できる所に着いた時に
は、そこがラ・パスの街のどこに当た
るか、さっぱり分からなくなっていま
した。

 街角の人に教えてもらいながら、な
んとかイサベル・ラ・カトリカ広場へ。
 観光バスに乗り込めました。

 その後も、行く先々で街の人々は、
親切にしてくれました、
 中でも父と息子の親子には、道案内
に30分以上もつきあってもらいました。

 ラ・パスの人々には、大変お世話にな
りました。
 怪しげな四人を除いて。
 

rapasu gaikan

 

 

 

 

 

 

 

 

      前回の問題 解答
 『農民芸術概論綱要』の結論で、「われ
らに要るものは銀河を含む透明な意志、
巨きな力と熱である」と言っています。
 

 

        今日の問題 
 ラ・パスの標高は、どれほどでしょう。
   A 1650m
   B 2650m
   C 3650m
   D 4650m

 

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