四人乗り小型機の、「無我雲中」の激動も、
ようやく終わりを迎えます。
操縦席越しの窓には、眼下に島影が見えて
きました。
着陸態勢に入った小型機は、森の中へ進み
ます。
辺りには、人家も、農地も、見かけられま
せん。
森の一角が、縦長な長方形の空き地になっ
ています。
舗装はされていません。
小型機は、小石によるブレーキの補助を受
けて、機体を止めます。
空港ターミナル・格納庫・各種倉庫・・・など、
空港に必ず見かける建物は、まったくありま
せん。
小型機が停まっていなければ、そこが空港
だとは、誰も思わないでしょう。
すると、森陰から乗用車が一台、小型機の
そばまで進みよります。
ラキウラからの乗客を乗せると、小型機は
瞬く間に離陸していきます。
代わりに、小型機から降りた乗客を乗せた
乗用車は、森陰へ向かいます。
そこに設置されていた門扉の鍵を締めると、
乗用車は街へ出発します。
草木が刈られた細長い空地が、滑走路であ
り、空港のすべてでした。
前回の問題 解答
1928年9月17日に亡くなった若山牧水の、
次の短歌の○に入る果物は、梨です。
こほろぎのしとどに鳴ける真夜中に
喰ふ○のつゆは垂りつつ
今日の問題
ラキウラ国立公園に指定されているのは、
ラキウラの面積の何%に当たるでしょう。
A 約25%
B 約45%
C 約65%
D 約85%
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