『十七条憲法』の謎 その六

 天皇族と連携した豪族は、「臣」か「連」
の姓をもらい、大和政権の中に組み入れ
られて氏族となります。
 氏姓制度です。

 葛城氏は葛城臣、平群氏は平群臣、
巨勢氏は巨勢臣、蘇我氏は蘇我臣へ。
 大伴氏は大伴連、物部氏は物部連へ。

 「臣」の中の代表者が「大臣(おおおみ)」、
「連」の中の代表者が「大連(おおむらじ)」
となり、大王(おおきみ)に代わって政治の
実権を握ります。

 氏族のうち、固有の地盤を有しながら
天皇族と連携した豪族は「臣」、早い段階
から天皇族の一翼に与して力を得た豪族
は「連」となります。

 「臣」である氏族は、天皇族と上下関係
にあるという意識が薄く、天皇族へ娘を
嫁がせて外戚関係を強めようとします。
 蘇我臣もそうでした。

 「連」である氏族は、天皇族と上下関係
の意識が強く、天皇族へ娘を嫁がせよう
とはしません。

 弱肉強食を地でいく氏族間抗争で、
「臣」か「連」かの差は、大きな違いを生
み、天皇族の内部に新たな確執を生じ
出します。
             <つづく>

hinon syoki hyoushi
 

 

 

 

 

 

 

 

      前回の問題 解答
 新しい技術や独自の経営戦略をもとに
新たに起業し、革新的な事業を展開する
中小企業は、ベンチャー企業と呼ばれま
す。

 

        今日の問題 
 中臣氏は、「中臣臣」でしょうか、「中臣
連」でしょうか。

 

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