畳む文化 坐る文化 その13 健康気功教室

 「正座」には、明らかに負の側面があります。
 しかしながら、歴史的・政治的・思想的背景を取り除けば、坐位として別の側面が見えてきます。

 床に坐って神に祈る場面を、思い起こして下さい。
 「楽坐」や「趺坐(ふざ)」や「胡座」や「建膝坐」を、選ぶでしょうか。
 おそらく「正座」するはずです。
 「正座」は、神に祈りを捧げる際の「祈坐」です。

 謡曲を謡う際、「正座」をしないと、腹から声が出てきません。
 浄瑠璃も、義太夫も、皆「正座」をして、声を出します。
 「正座」は、声に関わる「声坐」です。

 三月の節句に雛人形を飾り、五月の節句に武者人形を仰ぎ、九月の十五夜に満月を見上げる時、坐れば自然と「正座」になるのでないでしょうか。
 「正座」は、心静かに人形や月と向き合う「静坐」でもあります。〈 つづく 〉

      < 健康気功教室 >
  と き  毎週木曜日 10時30分~12時
  ところ  開進学園  二階 広間
   連絡先  電話  043-273-6613
  メール   kokyu@kaishin.jp.net

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