五月・五月雨・五月晴れ  さつき・ さみだれ・さつきばれ その三

 あまたある歌枕の中で、一番芭蕉の念
頭にあったのは、松島です。

 松嶋の月先心にかかりて・・・
 此のたび松嶋・象泻の眺供にせむ事をよ
ろこび、 ・・・

  『おくのほそ道 
    日本文学全集 七十一』小学館

 松島の景色に思いを馳せながら旅を続
けたにもかかわらず、芭蕉は、松島の句
を載せていません。
 同行した曾良の一句のみです。

 松島の景色があまりにも素晴らしいか
ったため、句をつくるどころでなかった
のでしょうか。
 「ああ 松嶋や 松嶋や」と、詠んだ
のでしょうか。
 前者はともかく、後者は後世の作り話
です。

 いずれにしても、『おくのほそ道』最
大の見せ場に、俳句を載せないのは、解
せません。
 謎です。       <つづく>

  五月・五月雨・五月晴れ その二

  五月・五月雨・五月晴れ その一

ajisai aoyama 2016
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     前回の問題 解答
 鶴ヶ城の「城跡」です。

      今日の問題 
 芭蕉がみちのくを旅した五月(さつき)の
天候は、どうだったのでしょう。
  A 晴れの日が多かった
  B 曇りの日が多かった
  C 雨の日が多かった
  D 雪の日が多かった
   

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