十歳のころでした。
秋の日曜日、町内のこども会で、芋煮会へ
出かけました。
おじさん達やおばさん達が芋煮の準備にか
かりっきりになっているのを尻目に、こども
達は山の奥へ分け入ります。
山は、朱に、黄に、燃え上がっています。
だれが一番鮮やかな枝を手折ってくるか、
競争です。
それぞれ、バラバラに、山の中に散って行
きます。
しばらく藪を掻き分けて、ようやく辿り着
きました。
目にも鮮やかな真紅に染め上がった木の本
へ。
その一枝を手折って、意気揚々と「凱旋」し
ました。
真っ朱に輝く枝を抱えながら食べた芋煮の
おいしかったことと言ったらありませんでし
た。
至極の思い出は、翌朝、急転直下、暗転し
ます。
顔中がブツブツブツブツ腫れ上がり、体中
が痒くてたまりません。
皮膚科へ急行すると、即座に言われました。
「ウルシにかせたんだな」
<つづく>
< 健康気功教室 >
と き 毎週木曜日 10時30分~12時
ところ 開進学園 二階 広間
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