渡良瀬川上流にある足尾銅山が起こした煙害による山林減少、それに伴う山地崩壊などで、渡良瀬川は度々氾濫を繰り返してきました。
特に1947年のカスリーン台風によっては、家屋流出が約6千戸、浸水家屋が約30万戸の被害が出ました。
足利市内でも、九割以上が浸水し、泥を片付けるのに2ヶ月もかかったそうです。
洪水対策として川沿いの堤防嵩上げなどが行われことによって、新たな難問が生じます。
嵩上げされた堤防より、嵩上げされる以前に建設された橋が、低くなってしまったのです。
堤防が高くなっても、橋脚部分が周辺堤防より低いままでは、橋脚部分から大量の氾濫を招いてしまいます。
足利市の中心部を流れる渡良瀬川に架かる中橋は、1936年に完成しています。
その後に周辺堤防は嵩上げされ、中橋は周辺堤防より約3mも低くなってしまいました。
そこで、全国的にも貴重な「三連アーチ橋」を下流側へ移設して、歩行者・自転車共用になりました。
車両用には、別個に橋を新設する計画です。
周辺堤防より低い橋は、中橋以外にも全国各地にあると思われます。

前回の問題 解答![]()
向津具半島の中央部に広がる大草原は、畳が数多く敷かれている広さに相当することから、千畳敷と呼ばれています。
今日の問題
「三連アーチ橋・中橋」は、完成してから何年経つでしょう。
