死して桜を残す 第三回

 坂口安吾は、さらってきた女の言うな
りになり、生計を立てるためより、ただ
ただ殺すためだけに殺人を繰り返す一人
の山賊を、『桜の森の満開の下』で描い
ています。

 この山賊はずいぶんむごたらしい男で、
街道へでて情容赦なく着物をはぎ人の命
を断ちましたが、こんな男でも桜の森の
下へくるとやっぱり怖ろしくなって気が
変になりました。

 女は、集めた屍体で「首遊び」にふけり
ます。
 では、首よりも下の肉体はどうなった
のでしょう。
 本文には触れられていませんが、女の
血や肉となっていたかもしれません。

 人間は、母乳や水だけで生き抜けませ
ん。
 古くは、イモやサカナなどを食べて、
生を得てきました。
 他の生き物の命をいただいて、自分の
命を長らえてきました。

 祭りなどの行事には、トリやブタなど
の肉もご馳走の中に加わる場合もあった
でしょう。
 肉を口にするのが極めて稀だった時代、
肉のおいしさは現代より数段も勝ってい
たに違いありません。
            <つづく>

死して桜を残す 第二回

死して桜を残す 第一回

sakura 2018

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      前回の問題 解答
 梶井基次郎 著 『桜の樹の下には』です。

 
      今日の問題 
 次の一文で始まる作品の名前は、何で
しょう。

 日本史に女性時代ともいうべき一時期
があった。
  

 
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