カテゴリー別アーカイブ: 和歌を詠む

小倉百人一首と藤原定家 その二

 小倉百人一首は、今から800年ほど前、藤原定家によって編集されました。
 それがカルタとなったのは、室町時代の終わりごろのようです。

 初めは、大名クラスの人達の遊びでした。
 しだいに武士の各階層へ広まり、江戸時代には町人の間にも普及します。
 元禄文化のころには、次の川柳が詠まれています。

  家なみに みやこ女の うたかるた

 東京(明治)時代になると、カルタ会が盛んになります。
 尾崎紅葉は、『金色夜叉』の冒頭に、カルタ会の様子を描いています。

  三十人に余んぬる若き男女は二分に輪作りて、今を盛と歌留多遊を為るなりけり。

 やがて、カルタ会は競技として形式が整えられていきます。< つづく >
小倉百人一首

 小倉百人一首と藤原定家 その一

 『百人一首』と係り結び
 
 
 
      前回の問題 解答
 タイの正式国名は、「タイ王国」です。
 

       今日の問題 
 小倉百人一首の、次の「 」に入る語句は何でしょう。
   「 」て夏来にけらし白妙の
    「 」ほすてふ天の香具山

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永井荷風と市川市菅野

 京成八幡駅で下車して北へ向かうと、その小路は「荷風ロード(荷風の散歩道)」と呼ばれています。
 小路を北へ北へ進むと、菅野で最も標高が高い地点に、白幡天神社が鎮座しています。
 木々が生茂る境内の東寄りには、永井荷風の石碑が立っています。

 永井荷風は、アメリカへ渡っては『あめりか物語』を、フランスへ渡っては『ふらんす物語』を、日本へ戻っては『つゆのあとさき』などを著し続けていました。

 1945年3月9日、大空襲により東京麻布で罹災します。
 同年5月25日には、転居した東京中野でも罹災します。
 同年6月28日には、東京を脱出して向かった岡山で三度罹災します。

 そうこうしているうちに、終の棲家と定めたのが、市川市菅野です。
 永井荷風は、移り住んだ市川市菅野近辺の終戦直後の様子を、次のように描写しています。

 わたくしは日々手籠をさげて、殊に風の吹荒れた翌日などには松の茂った畠の畦道を進み、枯枝や松毬を拾ひ集め、持ち帰って飯を炊ぐ薪の代わりにしてゐる。また野菜を買ひに八幡から鬼越中山の辺まで出かけてゆく。それはいづこも松の並木の聳えてゐる砂道で、下肥を運ぶ農家の車に行き逢ふ外、殆ど人に出会ふことはない。洋服をきたインテリ然たる人物に行逢ふことなどは決して無い。
  『葛飾土産』 現代日本文學体系 第24巻 筑摩書房

 永井荷風 1959年4月30日 逝去
      享年 八十

永井荷風 石碑

新古今和歌集と後鳥羽上皇

ぬしなき宿となりぬとも 源実朝

咲きかけし  井伊直弼
 
 
 
      前回の問題 解答
  鹿島港付近を通る北緯36度線上を西進すると、日本海側の越前岬へ到達します。

       今日の問題 
 白幡天神社境内に立つ、永井荷風の石碑に刻まれた和歌の「 」に入る語句は、何でしょう。
   松しげる生垣つヾき花かをる
    「 」はげにもうつくしき里 

 

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小倉百人一首と藤原定家 その一

 学習環境を整える一環として、BGMを掛けています。
 塾生にアンケート調査をしたところ、「BGMが流れている方が、学習効率が高い」という回答が圧倒的に多かったからです。

 ただし、選曲には細心の注意を払っています。
 学習を阻害してはならないからです。

 ある日、それまでの趣向を変えようと思い立ちました。
 散々考えあぐねた末に選んだCDは、『小倉百人一首』でした。

 その日の学習では、とりわけ国語、特に古文が、いつも以上に快調だったようです。
 もっとも、流す音量はごく小さく、朗詠としては聞き取れなかったでしょうが。 < つづく >

小倉百人一首

 『百人一首』と係り結び
 
 
 
      前回の問題 解答
 「蛤御門の変」は、「禁門の変」や「元治の変」とも呼ばれます。

       今日の問題 
 小倉百人一首の、次の「 」に入る語句は何でしょう。
  「 」のかりほの庵の苫をあらみ
   「 」は露にぬれつつ

 

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〈 眼 〉 開進学園叢書・歌集『香る代に』から

  開進学園叢書・歌集『香る代に』(二瓶カヨ子 作 千葉日報社)から、〈 眼 〉に因んだ短歌を三首紹介します。

  涙なす思ひ出たどり獨りして 
   眼閉づれば浮かぶ面影 

  背の君の胸にかかれる遠眼鏡 
   わが眼にあてて見にしかの地や 

  君が眼に君が胸にぞこの年は
   弱き吾すら生きとし生きつ 

shikishi harimado (2)

 〈 道 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 〈 悲し 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 時 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 夢 〉
    開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 生命 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 月 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 獨り 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 別れ 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 永遠 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 
 
 
      前回の問題 解答
 本州の海岸線に沿った車両通行可能な道路の総延長は、約7000kmです。
 
 

       今日の問題 
 「眼間」は、何と読むでしょう。

 

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〈 道 〉 開進学園叢書・歌集『香る代に』から

  開進学園叢書・歌集『香る代に』(二瓶カヨ子 作 千葉日報社)から、〈 道 〉に因んだ短歌を三首紹介します。

  生と死の境にありて心深く 
   父はまことの道悟れりと 

  教育の道に生くるも婦となるも 
   助けんとこそ君はのたまふ 

  生徒等と共に往かまし一すぢの
   奉仕の道の美わしくして 

shikishi harimado (2)

 〈 悲し 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 時 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 夢 〉
    開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 生命 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 月 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 獨り 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 別れ 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 永遠 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 

       前回の問題 解答
 清少納言は、『枕草子』の第一段で、季節ごとに趣があるものを多数挙げていますが、一つだけ「わろし(感心しない)」ものを挙げています。
 昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も灰がちになりてわろし。
 
 

        今日の問題 
 カレンダーで3月29日は、太陰太陽暦で閏二月八日です。
 前日の閏二月七日に火葬に付された平家の代表的人物は、誰でしょう。

 

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〈 梅苑「花の庭」 北野天満宮 〉春隣の京都紀行 その二

 京都市街の北西部にある北野天満宮へ向かう道は、大勢の人で溢れるようです。
 受験真っ只中ということもあるでしょう。
 そこに、梅の見ごろも重なりました。

 北野天満宮は、菅原道真を祀る神社です。
 菅原道真と言えば、有名な和歌があります。

    東風吹かば
   匂ひおこせよ梅の花
   あるじなしとて
   春を忘るな

 菅原道真が、京都からはるばる九州の大宰府へ左遷させられる際の心情を詠ったとされています。

 北野天満宮の左手奥にある梅苑「花の庭」は、種類によってまちまちですが、全体としては八分咲きと言えます。
 紅梅も、白梅も、春の陽射しを浴びて、気持ちよさそうです。
 「春隣」というより、「春めく」風情の、梅苑「花の庭」でした。

京都 北野天満宮 紅梅

京都 北野天満宮 白梅

 
〈 大文字の火床は雪化粧 〉春隣の京都紀行 その一
 
 
 
      前回の問題 解答
 スカンディナヴィア半島西岸に見られる、氷河による浸食によって形成されたU字谷は、「フィヨルド」と呼ばれます。
 

      今日の問題 
 北野天満宮には、何本ほどの梅の木が植えられているでしょう。
   A 約15本
   B 約150本
   C 約1500本
   D 約15000本
   E 約150000本

 

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〈 悲し 〉 開進学園叢書・歌集『香る代に』から

  開進学園叢書・歌集『香る代に』(二瓶カヨ子 作 千葉日報社)から、〈 悲し 〉に因んだ短歌を三首紹介します。

  わが心千重の一重も通ひなば 
   嬉しからまし悲し君ゆゑ 

  長所をのみとりたまへれどその事の 
   短所となれる折の悲しさ 

  かへり見るいとまなしとやわが才の
   足らぬを知らぬ人の悲しさ 

shikishi harimado (2)

 〈 時 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 夢 〉
    開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 生命 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 月 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 獨り 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 別れ 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 永遠 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 〈 道 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 さだめ 〉
    開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 〈 引揚げ 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 
 
       前回の問題 解答
 日本で最後に目撃された動物を記念して、津野町(高知県)に公園が建設されました。その動物(イタチ科)は、ニホンカワウソです。
 

        今日の問題 
 「悲」の「非」は、何が左右に開いた様子を表わしているでしょう。

 

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