連続14回に渡る注射の次は、塗り薬です。
顔中一面にベタベタ塗られた後、塗り薬の
上から手で掻かないように、顔も頭も包帯で
グルグル巻きにされます。
窓にボンヤリ映った姿は、テレビドラマの
「透明人間」そっくりです。
皮膚科医院から自宅に帰るや、「こんな姿を
見せるわけにはいかない」と、母は家中の鏡を
新聞紙で覆いました。
かぶれた原因は、ウルシオールでした。
人体には、体内へ侵入しようとする異物を
排除する、免疫反応があります。
ただし、免疫反応が過剰になると、様々な
症状が現れます。
ウルシオールに過剰反応すると、ウルシか
ぶれが起きます。
漆工芸の職人は、仕事に就き始めたころは
ウルシにかぶれても、次第に発症しなくなり
ます。
一方、ウルシの樹液に触れていないのに、
ウルシの木に近づいただけで発症する場合も
あります。
人体の皮膚は、ウルシオールの微かな気配
を察知します。
自然界から遮断されてはいません。
<つづく>
< 健康気功教室 >
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