30年分の想いが筆談に 『龍ばあちゃんのひとりごと』

 龍ばあちゃんは、家事に、仕事に、子育てに、介護に・・・、いそがしい日々を送ってきました。
 わずかな時間をやりくりしては、墨彩や墨筆に勤しみながら。
 

 家族構成は、妻・夫・長男・次男・長女・義母の六人。
 長男と長女は、自分の夢を持ち、自分の道を歩んでいました。
 ただ次男は、自分の夢を持てず、自分の道を歩めず、施設に入所したままでした。
 自閉症だったからです。

龍ばあちゃん 表紙

 龍ばあちゃんは、人生の大半を次男へ注いでいました。
 会話はできなくとも。

 その次男が、30歳の時に奇跡を起こします。
 それまでの想いを、文章に認めたのです。

 お母さん いつもたよりにしています
 いっぱい大変なことがあるのに
 ぼくのためにおしみなく使ってくれて
 とても感謝の気持ちでいっぱいです
 ありがとう ありがとう
 つい本音がいえず
 たたいたり 力ずくでなんでもやってしまうぼくですが
 心では この気持ちでしかないのです
  『龍ばあちゃんのひとりごと』
    龍神妙 著 文芸社

龍ばあちゃん 本文

戦争をやめたい人々

戦乱続くガザ『それでも、私は憎まない』

 
 
      前回の問題 解答
 松本の扇状地を形成し、総堀のすぐ南側を流れて四重目の堀の役割も果たしてきたのは、女鳥羽川です。
  
 

      今日の問題  
 『龍ばあちゃんのひとりごと』中の墨筆の一節で、◯◯に入る漢字二字は何でしょう。
   障害をもった息子から
   苦しいこと
   悲しいこと
   うれしいこと
   すべて息子は
   私の人生の◯◯だった
       

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