戦乱続くガザ『それでも、私は憎まない』

 ガザ地区は、長らく戦乱状態にあります。
 面積は約365㎢、人口は約222万人です。

 千葉市+習志野市+船橋市の、面積は約379㎢、人口は約176万人です。
 ガザ地区は、千葉市+習志野市+船橋市より14㎢狭い面積に、46万人も多い人口を抱えていいます。

 ガザ地区の人口のうち、164万人は難民です。
 ガザ地区の74%が、住む家を追われた人々なのです。

 イゼルディンさんは、ガザ地区の難民キャンプで生まれ育ち、医師となります。
 閉鎖されることの多い「国境」を行き来して、日々イスラエルの病院で勤務していました。

 2009年1月3日、何百台ものイスラエル軍戦車が「国境」を越えて、ガザ地区へ侵入します。
 以後、どこもかしこも爆撃で吹き飛ばされていきます。
 1月16日、イスラエル軍の戦車が、イゼルディンさんの住居に向かってロケット弾を発射しました。

 マヤの死体を床の上に発見した。
 頭部がなかった。
 脳の組織が天井にはりつき、少女たちの小さな手や足が、まるで誰かが大急ぎで立ち去るときに置き忘れていったかのように床の上に落ちていた。
  『それでも、私は憎まない』
   イゼルディン・アブェライシュ 著 高月園子 訳 亜紀書房

 この爆撃で、イゼルディンさんは、娘三人と姪一人を亡くしました。
 ガザ地区の人々は、「なぜ憎まないのか」 「なぜ報復を求めないのか」と迫ってきます。
 そうした声に対し、イゼルディンさんは応えます。

 報復を追求する人たちに対し、わたしは言う ーー たとえイスラエル人全員に復讐できたとして、それで娘たちは帰ってくるのだろうか?
 憎しみは病だ。
 それは治癒と平和を妨げる。

 憎むことにエネルギーを浪費する代わりに、目を見開き、実際に何が起きているかを発見することにエネルギーを使うべきだ。
 わたしたちが真実を見ることができたら、共存は可能だ。

私は憎まない

 絵本『戦争をやめた人たち 1914年のクリスマス休戦』

『愛国主義か平和か』トルストイ 著

『胸に手を当てて考えよう』トルストイ 著

『歌集 小さな抵抗』

 

 
      前回の問題 解答
 天気予報に関する格言で、〇に入る漢字は「嵐」です。
  「ペキンで蝶が羽ばたくと、ニューヨークで〇が起こる。」
 
 

      今日の問題  
 『それでも、私は憎まない』のエピローグです。
 〇〇〇〇〇に入る五文字は、何でしょう。
  世界をより良い調和に向かわせるために、あなたには〇〇〇〇〇ができる。
      

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