カテゴリー別アーカイブ: 本に囲まれて

うつし世は

  開進学園叢書・歌集 『 香る代に 』 から、
十一月に因む短歌を三首紹介します。
 
   うつし世はさびしからずや紅葉なる
    山肌にふれ秋をしのびつ
   目に見えぬ時は過ぎゆく落葉して
    秋たけにける今日もひそけく
 
   生きぬべき道何れぞと迷いたる
    今朝も静かに霜は消えゆく

 写真は、晩秋の大川渓谷です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
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 「小学校就学前の子どもの声は、
規制する音から除外する」です。
 

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  極みなき大海原に出でにけり
   やらばや小舟波のまにまに
などの短歌を残し、1896年11月23日に
亡くなったのは、誰でしょう。
 

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青森の冬と麻布

 青森は、大飢饉に何度も見舞われるほど、
気候は過酷でした。
 江戸時代に入って、他の地方で木綿が採れる
ようになっても、青森では採れません。
 縄文時代から続く麻布に、頼るしかありません。
 青森の冬と麻布を中心に、東北地方の古布に
ついてまとめた本があります。
    『 みちのくの古布の世界 』
      田中忠三郎 編著
      河出書房新社

 この本の一部を、次に紹介します。

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 青森の集落では「村八分」の制裁があった。
 「二分」の火事と葬式だけは手伝うが、後は
かまわないという掟である。
 その中で一番つらい制裁は、麻畑を荒らされる
ことであったという。
 雪国に住む者にとって、衣服は欠かせない
ものであり、その材料の麻が手に入らなくなる
ことは、実に深刻な問題であった。
 麻はまた、漁網や釣り糸に加工したり、紐や
縄にもした。
 麻は生活の必需品であり、その意味は
大きかった。

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   < 11月のわくわく学習会 >
 と き  11月14日(土) 14時~15時
 ところ  開進学園
 テーマ  麻とともに歩んできた道
 参加費 100円
 連絡先  電話  043-273-6613
       メール wakuwaku@kaishin.jp.net


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「雷無月」「初霜月」「時雨月」「小春」他。
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 青森に残る、麻の種まきを人にまかせられない
ことを表す言い伝えは、何でしょう。
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野口英世

 1976年11月9日、野口英世は会津の地に
生を受けました。
 同じ会津に生まれた北篤さんが、執筆された
野口英世の伝記を、開進学園に寄贈して下さい
ました。
 『 正伝 野口英世』
  北 篤 著
  毎日新聞社

 著作の一部を、以下に紹介します。
 
 初めて男の子を授かり、この子こそ昔の
野口家にしてくれよう。祖先からの「清太郎」の
清に、よく耕作するため作をそえ、「清作」
(博士の幼名)という名をつけた。
 その醜さと、異様な変形に、シカは思わず
目をとじてしまった。 <中略>
 こんな手になっては、どうしたらいいやら、
百姓はできない。忙しさにかまけて、注意が
まわらなかったばかりに・・・。親の責任を感じ、
悲壮な決意をする。
 体操は免除され、やがて悪童がその理由を
知る。そばにやってきて、ー お前の手は
すりこぎだ! とはやしたてるのだ。
 清作は次第に学校が嫌になり、小学校
三年頃から、反発を示すようになった。
登校拒否である。
 清作が十二歳頃から、第一位の成績に
出る。
 清作は級長を命じられ、さらに翌年は
「生長」に任じられた。教師の足りない時代で、
生長は助教役であり、手当を支給された。
 シカは十年余の心の重荷に、初めて安らぎと、
希望を見いだすのである。


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 交換神経   濃く粘性がある唾液の分泌を促進
 副交換神経 薄く大量の唾液の分泌を促進
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 1888年7月15日、十三歳の野口英世が
体験したのは、何でしょうか。
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人の話より ネット情報が

 インターネットに接続された社会は、以前より、
はるかに便利で豊かになりました。
 ただし、あらゆる文明の利器が、鈍器にも、
凶器にも、兵器にもなるように、インターネットに
接続された社会は、二面性があります。
 良くなる面と、悪くなるかもしれない面と。
 なによりも不安なのは、
ネット情報を信じて、人の話を信じない
社会です。
 前回のブログ『 運航停止 ウェブ情報の
盲点』で述べたように、ブジュンブラ空港での
体験は、日本の航空券販売会社に信じて
もらえませんでした。
 エア・ウガンダが全路線の運航を停止する
との情報をインターネット上に流さないのは、
ひど過ぎます。
 さらにさみしかったのは、「日本で受信する
エア・ウガンダのホームページに変更がない」
との理由で、飛行機に乗れなかった実体験を
聞いてもらえなかったことです。
 
 一個人の話より、航空会社の公式ホーム
ページが信頼できるのでしょう。
 公式ホームページに、疑念が入り込む
素地はないのでしょう。
<ホームページ上の情報は、公的で正しい>
<個人が話す情報は、私的であいまい>

 このような見方が強まれば、
一人一人の存在感は薄らぐばかりです。
 1997年、インターネットの隆盛に警鐘を
鳴らす本が、翻訳されて出版されました。
 『 インターネットはからっぽの洞窟 』
     クリストフォード・ストール 著
     倉骨 彰 訳
     草思社
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 コンピューターネットワークは、車やテレビと
同じで、人間にとって最も魅惑的な自由、
「何かに近づける自由」を提供してくれる。
 しかし、入力をしつこく強要する僕の
コンピューターから一歩引いて考えてみると、
「何かから遠ざかる自由」があってもいいの
ではないかとも、僕は考えている。
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 「タンガニーカ湖」です。

 
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 邦題 『 インターネットはからっぽの洞窟 』
の、原題は何でしょう。

 
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あかね色

 開進学園叢書・歌集 『 香る代に 』 から、
十月に因む短歌を三首紹介します。
 若き日のごとく燃えたる炎なり
   疲れもしらず夢多くして

    平成二年十月七日 七首より一首
 君が心君が面影しのびつつ
   今日も生きんと心に誓う

    平成二年十月十五日 八首より一首
 夕暮れのあかね色なる雲遠く
   昨日を思いて頬をそめたり 
 


 写真は、チリ上空の飛行機内から撮った、
夕陽が太平洋に沈んだ後の雲です。

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 <虹>です。
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 「君が心」にかかる枕詞は、何でしょう。
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戦争と死刑制度への疑問 志賀 直哉

 世界では、ポルトガルやメキシコで、革命が起きます。
 日本では、大逆事件が起き、韓国を併合します。
 同じ1910年 、『白樺』 が創刊されます。
 第一次世界大戦の惨禍が拡大し、反日運動も広がる中、国内では米騒動や普選運動が燃え上がります。

 そのような社会状況に、『白樺』 は、戦争や死刑制度への疑問を訴え続けます。
 武者小路実篤は、『又戦争か』『八百人の死刑』・・・を発表。
 長與善郎が 『誰でも知ってゐる』を発表すると、『白樺』は発売禁止に。
 志賀直哉も『挿話』『断片』『十一月三日午後の事』『或る男 其姉の死』を、次々と発表します。 
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  『断片』から  志賀直哉 著 1919年
 どうしてかう心が沈むのだらう。
 張りもはずみもない・・・
 尤も昨日活動写真を見てゐて、第三師団兵の出征の実写で涙が出て来た。
 一人々々の不安な恐怖が思ひ浮んだからだ。
 此中にはもう死んだ人間も沢山あるのだ。
 さう思ふと、それが現在目の前で動いて居るだけ妙に感じが強かつた。
 死刑を一番重い刑罰としながら、戦争での死を名誉の戦死といふ。
 義勇兵だけを出すならいいが、今の制度で、行きたくない人間を強制的に徴収し、そして死んだ時、家人に名誉と思へといふ。
 それが人間に出来る位なら、死刑は一番怖ろしい刑罰にはなり得ない。
  『志賀直哉全集 第三巻』 岩波書店
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  志賀直哉 1971年10月21日逝去 享年 八十八
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 写真 『日本の文学 第21巻 第22巻 』
     中央公論社

 詳しくは、『月刊 学びあう輪 1910年代と白樺派』を、お読み下さい。
      


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 カワウソタケは、サクラの木に発生します。

 
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 「晩秋には珍しく南風が吹いて、妙に頭は重く、肌はじめじめと気持ちの悪い日だった。」を、書き出しとする志賀直哉の作品は、何でしょう。

 
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本が読めない母親

 読書の秋です。
 読みたい本がたくさんあって、困る方も
いるでしょう。
 どれを選んだらよいか、迷われる方も
いるでしょう。
 忙しくて、読む時間を確保できない方も
いるでしょう。
 中には、「本が読めない」方もいます。
 山田規畝子さんも、その一人です。
 医学部在学中 脳出血
 30歳 長男を出産
 34歳 脳出血 脳梗塞 高次脳機能障害
 37歳 脳出血
 靴のつま先とかかとを間違える
 便器の中に足を突っ込む
 階段を上っているか下りているか分からない
 部屋の中で迷子になる
 ・・・・
 そして、本が読めなくなる
 「左隣の行も、反対の右隣の行も、次に読む
べき行のような気がして、目移りしてしまう。」
 「ページが変わるときは、さらに大変だ。
めくる、という行為のあいだに、今度は記憶
障害が顔を出す。」
 脳が働かなくなると、何が何だか分からなく
なります。
 脳が働き出すと、自分の失態を知り、つらく
なります。
 
 それでも、医師として、母親として、たくましく
生き抜きます。
 この大変な人生を綴ったのが、
『壊れた脳 生存する知 』です。
 生きる意味を見い出せずにいた一塾生に
貸したところ、心機一転して輝き出した本です。


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 太陰太陽暦では、新月を一日として、
十五日目が十五夜になります。
 望(満月)は、月と地球と太陽が
一直線になる瞬間です。
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 山田規畝子さんを助ける人々の中で、
最大の支えとなったのは、だれでしょう。
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