〈 ウシの運搬 〉世界を牛耳るウシ その15

 西部の開拓が進む過程で、テントや幌を作る生地を
素材として、作業用ズボンが考案されます。
 これは、ジーンズとして、世界中のファッションを
塗り替えます。

 ジーンズを履いたカウボーイがいくら凄腕であって
も、たくさんのウシを遠くの目的地まで歩かせながら
移動させるのは、並大抵でなかったでしょう。
 歩かせずにウシを移動できる運搬手段が、切望され
ます。
 そこに登場したのが、鉄道です。
 1869年には、アメリカ大陸横断鉄道が開通します。

 西部からは、鉄道を使ってウシが運搬されます。
 東部の港からは、塩漬け牛肉や干し牛肉が、ヨーロ
ッパへ輸出されます。
 保存方法が他にない以上、固くて食べにくい牛肉で
も仕方ありません。
 大西洋横断の長旅に堪えられる保存方法が開発され
れば、生の牛肉として高値で販売できるのですが。
                 < つづく >

 〈 アメリカ先住民の危機 〉
    世界を牛耳るウシ その14


 〈 バイソンの危機 〉
    世界を牛耳るウシ その13


 〈 大西洋を渡るウシ 〉
    世界を牛耳るウシ その12


 〈 コロンブスが船に積み込んだのは〉
    世界を牛耳るウシ その11


 〈 香辛料 〉
    世界を牛耳るウシ その10


 〈 連作と輪作 〉    
    世界を牛耳るウシ その9


 〈 肥料源 〉
    世界を牛耳るウシ その8

 〈 動力源 〉
    世界を牛耳るウシ その7

 〈 すき焼き 〉
    世界を牛耳るウシ その6


 〈 牛の力 〉
    世界を牛耳るウシ その5


 〈 赤ベコ 〉
    世界を牛耳るウシ その4

 〈 月への捧げ物 〉
    世界を牛耳るウシ その3


 〈 神様の乗り物 〉
    世界を牛耳るウシ その2


 〈 丑の年の、丑の日の、丑の刻の生まれ 〉
    世界を牛耳るウシ その1


牛 一頭
 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

       前回の問題 解答
 1585年に、羽柴秀吉は大坂城を完成させました。
 翌年、豊臣秀吉となります。
  

 
        今日の問題 
 奴隷制が廃止されたため、アメリカ大陸横断鉄道の
建設労働者の多く(非白人系)は、どの国から呼び込ま
れたでしょう。
  A インド
  B インドネシア
  C 中国
  D 朝鮮
  E 日本
                

 
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