〈 cattleからcapitalへ 〉世界を牛耳るウシ その17

 カウボーイの国は、第二次世界大戦に敗れて食糧不
足で苦しんでいた日本に、自国で余っている脱脂粉乳
を提供します。
 戦後の混乱から立ち直るにつれて、少しずつ高価な
乳製品を送り込みます。
 そして、牛肉の一大市場に育て上げます。
 日本中に、牛丼やハンバーガーのファストフード店
が、林立します。
 分厚いステーキへの羨望感が、増大していきます。

 イスラム文化圏などごく一部の地域を除き、世界の
大半で、カウボーイの国を標準とするグローバル化が
進行します。

 そこへ登場したジョージ・W・ブッシュ大統領は、ア
フガニスタン、さらにイラクへ、大軍を派遣します。
 これらの戦争を中心とする八年間におよぶ治世のか
なりの部分は、ホワイトハウス(ワシントン)から遠く
離れた、自営牧場(テキサス州)で行われたようです。

 「ウシの総称」を意味する英語・cattleは、「資本」や
「首都」を意味する英語・capitalの語源となります。
                  < 完 >

 〈 カウボーイの国 〉
    世界を牛耳るウシ その16


 〈 ウシの運搬 〉
    世界を牛耳るウシ その15


 〈 アメリカ先住民の危機 〉
    世界を牛耳るウシ その14


 〈 バイソンの危機 〉
    世界を牛耳るウシ その13


 〈 大西洋を渡るウシ 〉
    世界を牛耳るウシ その12


 〈 コロンブスが船に積み込んだのは〉
    世界を牛耳るウシ その11


 〈 香辛料 〉
    世界を牛耳るウシ その10


 〈 連作と輪作 〉    
    世界を牛耳るウシ その9


 〈 肥料源 〉
    世界を牛耳るウシ その8

 〈 動力源 〉
    世界を牛耳るウシ その7

 〈 すき焼き 〉
    世界を牛耳るウシ その6


 〈 牛の力 〉
    世界を牛耳るウシ その5


 〈 赤ベコ 〉
    世界を牛耳るウシ その4

 〈 月への捧げ物 〉
    世界を牛耳るウシ その3


 〈 神様の乗り物 〉
    世界を牛耳るウシ その2


 〈 丑の年の、丑の日の、丑の刻の生まれ 〉
    世界を牛耳るウシ その1


牛 一頭
 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

       前回の問題 解答
 千葉市の年間日照時間が平均約1946時間に対し、タ
カポ湖での年間日照時間は平均2417時間です。
     

 
        今日の問題 
 『春秋左氏伝』の「執牛耳(牛耳を執る)」からできた
慣用句は、何でしょう。
                

 
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