雛飾りと五人囃子 その九

 いくら財力が豊かな大商人といえども、能舞台を独自に主催するのは困難です。
 歌舞伎などと違い、常設の小屋へ入っての見物はできません。
 幕府や武家が催行する限られた機会に、入場を許される幸運を待つしかありません。

 能舞台という本格的な能を観賞できないまでも、それに近い形式で能に触れられないかと考案されたのが、「能+囃子」の形式です。
 「謡+笛+小鼓+大鼓+太鼓」の五人が、座敷で能を演じます。
 声楽と器楽のみの形式は、居囃子と呼ばれます。

 五人による居囃子に舞が加わると、舞囃子と呼ばれます。
 座敷という同一空間で謡と囃子が奏でられれば、感動はひとしおだったでしょう。 < つづく >

七段飾り 京都風
 京都風の雛飾り 「五楽人」入り

七段飾り 江戸風
 江戸風の雛飾り 「五人囃子」入り
   写真の出典『雛まつり』 
         福田東久 著 近代映画社

 
 雛飾りと五人囃子 その八

 雛飾りと五人囃子 その七

 雛飾りと五人囃子 その六

 雛飾りと五人囃子 その五

 雛飾りと五人囃子 その四

 雛飾りと五人囃子 その三

 雛飾りと五人囃子 その二

 雛飾りと五人囃子 その一
   
 手作りのお雛様

 

     前回の問題 解答
  国土審議会の資料によれば、北海道で、現在は居住地域で2050年までに無居住地域になる割合は、52.3%と予測されています。
 

 
 
     今日の問題  
 『うれしいひなまつり』で、右大臣は何番に出てくるでしょう。
         

 

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