〈 根本海岸と若山牧水 〉房総紀行

 野島崎から西方へ約3.5km進むと、岩礁を先端
にした三角形のような砂浜が広がっています。
 岩礁は御神根島、砂浜は根本海岸と、呼ばれま
す。

 若山牧水は、この根本海岸を、二年に渡って訪
れています。
 百首近い短歌を詠んでいる中で、代表作とされ
るのは、次の作品です。

   白鳥は哀しからずや海の青
    そらのあをにも染まずただよふ

 「白鳥」を、「ハクチョウ」と読めば、特定の鳥種
に限定されます。
 「白鳥」は、「シラトリ」と読んだ方が、無限の可
能性を秘めた青年・牧水にふさわしいでしょう。

 「海の青」と「そらのあを」との対比は、得恋に突
き進む熱情と失恋に沈む憔悴を、暗示しているか
もしれません。

 牧水は、根本海岸での経験を経て、大きく飛躍
していきます。

根本海岸

〈 東京大空襲と東京湾観音 〉  房総紀行

〈 大房岬 〉          房総紀行

〈 洲崎に沈む夕日 〉      房総紀行

〈 勝浦海岸 八幡岬 〉     房総紀行

〈 刑部岬と飯岡 〉       房総紀行

〈 黒生海岸 とんび岩 〉    房総紀行

〈 横利根閘門 〉        房総紀行

〈 ツバメの巣作り 〉      房総紀行

〈 佐原 河港の名残 〉     房総紀行

〈 千葉県内最北のバス停 〉   房総紀行

 
       前回の問題 解答
 タスマニア島周辺海域の冬の海水温が12℃まで
上昇したため生息が急増し、日本への輸出が急速
に拡大している海産物は、ウニです。

 

        今日の問題 
 根本海岸の歌碑にある、次の短歌を詠んだの
は、誰でしょう。
   大島の山のけむりのいつもいつも
    たえずさびしさわが心かな

 
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