2025年五月場所において、最高位から二番目(東大関)は大の里で、最下位から四番目(東序の口24枚目)は澤勇(さわいさむ)でした。
大の里は、序の口・序二段・三段目・幕下の下位と中位を経験せずに、2023年五月場所に幕下10枚目で初土俵を踏みます。
以後13場所をすべて勝ち越し、優勝も重ねて横綱へ昇進しました。
澤勇は、同じ期間の13場所をすべて負け越しています。
一場所だけ序二段に昇ったものの、残りは序の口です。
三段目以上の経験がないまま、大相撲で最古参の力士となりました。
澤勇が初土俵を踏んでから19年後に、照ノ富士が初土俵を踏みます。
序の口から順調に番付を上げ、大関まで昇進します。
しかし、両膝の負傷に加えて、糖尿病・C型肝炎・肝臓結石を患います。
大関はもちろん、陥落が続いて序二段まで降格します。
そこから反転攻勢が始まります。
「番付を上げる楽しみを味わえる」という、前向きな気持ちに支えられて、ついには横綱へ昇進を遂げます。
「番付最底辺の序の口」から「番付準頂点の大関」へ、「番付準底辺の序二段」から「番付最頂点の横綱」へ、二度に渡る大躍進を果たした力士は初めてです。
一方の澤勇は、「番付最底辺の序の口」で全休し、<番付外>へ降格します。
その<番付外>は、9場所連続(約2年間)に及びます。
「序の口」の番付に昇るための[前相撲]を三回も経験しながら、2025年五月場所後の引退まで、33年間ひたすら相撲を取り続けました。

前回の問題 解答![]()
響灘(川尻岬から宗像市まで)より西側の海域は、玄界灘です。
今日の問題
澤勇が序の口に在位したのは、合計で何場所になるでしょう。
