カテゴリー別アーカイブ: 大地の恵み

霜柱とマユミと下弦の月

 暑い秋が続いたものの、冬は急ぎ足で深まっています。
 今朝、ついに霜柱が出現しました。

 寒い早朝、大地の細かい粒子の間を、地中の水が上昇していきます。
 細い環状の物体内を、液体がエネルギーを与えられなくとも上昇する現象は、毛細管現象と呼ばれています。
 上昇した水は、0℃の地表に到達するや、氷になります。

 次々に上昇した水が氷と化し、氷の柱となります。
 いくつもの氷の柱は、地表の土を持ち上げます。
 土製の屋根を氷製の柱が支える、真冬の宮殿です。

 白い大地から視線を上げると、マユミが真っ赤な実をたわわに実らせています。

 マユミは、真っ青な空に向かって、背伸びをしています。

 真っ青な空には、真っ白な下弦の月が佇んでいます。
霜柱

マユミ 下弦の月

  葉から芽 ハカラメ

  彼岸のヨルガオ

  トウガンの味噌汁一杯分切り売り

  「五月晴れ」にキアゲハは

  ダイコンの花

  ツツジの花仕舞い

  タケノコの成長

 

     前回の問題 解答
 次のことわざの〇〇に共通する漢字は、「柚子」です。
   〇〇の木に裸で登る
   〇〇の木に逆立ち 
      
 

 
     今日の問題  
 容器に水を満たして布を浸すと、布を水が上昇するのは、何現象によるものでしょう。
       

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
      ホームページ 

冬至ユズ湯の始まり その四

 果実が芽を出してから実を結ぶまで、長い時間がかかることを表す、言い伝えがあります。
  桃栗三年柿八年
 「モモやクリは三年かかる」、「カキは八年かかる」と言われ、それぞれ一定しています。

 対してユズに関する言い伝えは、何種類もあります。
  柚子は九年でなりかねる
  柚子は遅くて十三年
  柚子の大馬鹿十六年
  柚子の馬鹿めは十八年
  柚子の大馬鹿三十年

 何年経っても実を結ばないユズに、昔からジリジリさせられてきたのでしょう。
 それならば、実を結ぶまで長い期間がかかると、初めから覚悟を決めてはいかがでしょう。
 実際には長い期間がかかったとしても、心理的には余裕が保てます。
  柚子はスイスイ十八年  < つづく >

ユズ ざる盛り

    冬至ユズ湯の始まり その三

    冬至ユズ湯の始まり その二

    冬至ユズ湯の始まり その一

 

     前回の問題 解答
  A 1+5+8+12=26
  B 2+3+10+11=26
  C 1×1+5×5+8×8+12×12=234
  D 2×2+3×3+10×10+11×11=234
      
 

 
     今日の問題  
 次のことわざの〇〇に共通する漢字は、何でしょう。
   〇〇の木に裸で登る
   〇〇の木に逆立ち
       

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
      ホームページ 

葉から芽 ハカラメ

 窓辺に置いた「ハカラメ」の葉から、可愛らしい芽が出てきました。

 小笠原諸島の父島と母島を訪れた際、数株の「ハカラメ」を購入してきました。
 残念ながら、学園内で育てた「ハカラメ」は、すべて枯れてしまいました。
 ところが、おみやげに差し上げた方は、増殖に成功されました。
 その一部を頂いて、再び窓辺に置いたところ、葉から芽が出てきたという訳です。

 「ハカラメ」というのは、俗称です。
 正しくは、「セイロンベンケイソウ(錫蘭弁慶草)」です。

 「セイロンベンケイソウ」は、アフリカが原産地で、100年以上前に父島へ持ち込まれたようです。
 切り離した葉から、水に浸さないでも芽を出すことから、「葉から芽」と、さらに「ハカラメ」と、呼ばれるようになりました。

 ところで、写真を子細にご覧いただくと、「ハカラメ」が腕を組んでいるように見えます。
 目と長い耳を携えているかのようにも見えます。
 まるで妖精のようです。

ハカラメ 2

  彼岸のヨルガオ

  トウガンの味噌汁一杯分切り売り

  「五月晴れ」にキアゲハは

  ダイコンの花

  ツツジの花仕舞い

  タケノコの成長

  竹筒の中のアマガエル

  鶴ヶ城 満開の桜
 
  里山の春

 
 
 

     前回の問題 解答
 1898年に日本国内の居留地が廃止された翌年、日本国内の領事裁判権は廃止されました。
    
 

 
     今日の問題  
 父島(小笠原諸島)の、1月の平均最高気温と最低平均気温は、何度でしょう。
 ちなみに、千葉市の1月の平均最高気温は10.1℃、最低平均気温は2.4℃です。
       

 

 夢を実現する学習塾  開 進 学 園
    ホームページ

彼岸のヨルガオ

 西日を避けるために植えたヨルガオは、夏中葉を繁らせて、「緑の簾」の役目を充分に果たしてくれました。
 9月も中旬になり、夜な夜な真白い大きな花を幾輪も開いてくれます。

 彼岸を迎え、青空に向かって深紅のヒガンバナが、そこここで咲き誇っています。
 一方のヨルガオは、暗い闇の中で、密やかに、佇んでいます。

 2024年9月22日21時44分、太陽は黄経135度を通過しました。
 それゆえ、2024年9月22日は秋分の日に当たります。
 そして、前の3日間と後の3日間を合わせて彼岸と呼ばれます。

 ここで、昨年2023年の、彼岸に入る前の三日間・彼岸の七日間・彼岸を過ぎた三日間の、千葉市における最高気温と最低気温を見てみます。

  彼岸前 9月17日 32.8度 26.4度
  彼岸前 9月18日 32.9度 26.7度
  彼岸前 9月19日 32.7度 26.3度
 
  彼岸  9月20日 32.2度 26.5度
  彼岸  9月21日 29.7度 25.3度
  彼岸  9月22日 28.3度 25.8度
  彼岸  9月23日 24.1度 21.8度
  彼岸  9月24日 25.6度 20.2度
  彼岸  9月25日 27.5度 18.2度
  彼岸  9月26日 30.1度 21.o度

  彼岸後 9月27日 29.3度 23.3度
  彼岸後 9月28日 31.5度 23.2度
  彼岸後 9月29日 29.5度 25.2度

 最高気温も、最低気温も、彼岸を前後して下がっているのが分かります。
 「暑さ寒さも彼岸まで」と言い継がれてきた通りです。

ヨルガオ 一輪
ヨルガオ 群花

  トウガンの味噌汁一杯分切り売り

  「五月晴れ」にキアゲハは

  ダイコンの花

  ツツジの花仕舞い

  タケノコの成長

  竹筒の中のアマガエル

  鶴ヶ城 満開の桜
 
  里山の春

 
 
 

      前回の問題 解答
 「越前海岸の水仙畑」で、開花は12月からですが、発芽するのは12月ごろです。
    
 

 
      今日の問題  
 「夜会草」との別称を持つ花は、何でしょう。
       

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
       ホームページ

トウガンの味噌汁一杯分切り売り

 家庭菜園のトウガンが、花咲き、実を付けています。

 トウガンは、8月から9月に収穫するので、「夏野菜」に入ります。
 ただし、立秋を過ぎるので、季語としては「秋」になります。
 収穫した後、常温で冬まで保存できるので、漢字では「冬瓜」と書きます。

 この「冬瓜」は、元来は「トウグワ」と呼んでいたものの、いつしか「トウガン」と呼ばれるようになったとも伝えられています。

 江戸時代、トウガンの個体は大きいため、庶民にとって一個丸ごと買うのは躊躇せざるを得ません。
 そこで、朝食の味噌汁一杯分に当たる、トウガンの切り売りを始めたところ、これが大ヒットします。
 この企画により巨富を築いた人物の名は、「冬瓜仁右衛門」と言われます。
 なお、この話の出典は、講談師・馬場文耕による『武野俗談』です。

トウガン 花

トウガン 実
 
  「五月晴れ」にキアゲハは

  ダイコンの花

  ツツジの花仕舞い

  タケノコの成長

  竹筒の中のアマガエル

  鶴ヶ城 満開の桜
 
  里山の春

 
 
 

      前回の問題 解答
 「崩れ川」が由来とされ、東尋坊のすぐ西に河口があるのは、九頭竜川です。 
    
 

 
      今日の問題  
 英語でwinter melonと言われている植物は、何でしょう。
        

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
       ホームページ

「五月晴れ」にキアゲハは

 6月21日に、例年より二週間遅れて梅雨(五月雨・さみだれ)に入りました。
 梅雨(五月雨・さみだれ)に入った途端、23日は大雨でした。
 そして今日24日は、夏空が広がる「五月晴れ」でした。

 「五月晴れ」というと、「5月中の晴れ間」と誤解されることもあります、
 「五月晴れ」は「さつきばれ」であり、「皐月晴れ」です。

 「皐月」は、太陰太陽暦で五月です。
 「さつき」は、太陰太陽暦の五月であり、太陽暦の5月ではありません。

 今日6月24日は、太陰太陽暦で五月十九日。
 「五月・皐月・さつき」の、「五月雨・さみだれ」の、晴れ間なので、「五月晴れ」でした。

 この暑気に日陰を求めるキアゲハは、庭のタケに止まって動こうとしません。
キアゲハ タケ

 しばらくすると、今度は玄関の扉に飛び移って動こうとしません。
 外の世界より、家の中で涼みたいのでしょうか。

キアゲハ 玄関

  ダイコンの花

  ツツジの花仕舞い

  タケノコの成長

  竹筒の中のアマガエル

  鶴ヶ城 満開の桜
 
  里山の春

 
 
 

      前回の問題 解答
 2024年の千葉において、昼間の時間が二番目に長い「14時間34分」は、11日間あります。
  
 

 
      今日の問題  
 キアゲハは、低温に対して強い耐性を持っています。
 冬眠中のサナギを液体窒素で凍らせると、死ぬでしょか、死なないでしょうか。
       

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
       ホームページ

 

『桜の森の満開の下』

 小田原文学館は、サクラの並木道である西海子小路に面しています。
 サクラの満開時期にはさぞかし華やかなトンネルとなるのでしょうが、満開時期以外は物静かな通りです。

 サクラが咲き出せば、それまで地面ばかりを見つめていた人々も、上を見上げるようになります。
 中には「花見」と称して宴会に盛り上がるグループも出てきます。

 ただし、サクラの開花に浮かれるようになったのは、江戸時代からのようです。
 それ以前の人々は、サクラに惹き付けられまいと、サクラを遠ざけていました。
 サクラの開花は、怖ろしかったからです。

 サクラは、近年のような里桜としてではなく、古くは山桜として存在していました。
 深い山間を抜ける際に、普段とは異なる妖艶なサクラ色に出会えば、不気味さを覚えたことでしょう。

 そのような人々の不安を利用しながら、桜の森の満開の下では、山賊が悪行を重ねます。
 さらに、山賊の手に掛かった人妻は、鬼女と化し、人間の首集めに興じます。

 惨憺たる光景ですが、サクラは平然としています。
 植物や動物が命を終えては、土となり養分となり、サクラの開花を後押ししてきたからです。
 土葬ないし自然死となった人体も、サクラの開花に関わってきました。

 万物は、生のみならず、死をもっても、サクラの現生後生に寄与し続けます。
 小田原で一時期を過ごした坂口安吾の『桜の森の満開の下』は、万物の繋がりを考えさせる作品です。

大塚山 サクラ

〈 小田原文学館 〉小田原紀行 その二

〈 鎌倉文学館 〉鎌倉紀行 その二
 
 
 

      前回の問題 解答
 尾崎一雄・川崎長太郎・北村透谷・佐藤春夫・谷崎潤一郎のなかで、出生地が小田原なのは、川崎長太郎と北村透谷です。
  
 

 
      今日の問題  
 「西海子小路」は、何と読むでしょう。
       

 

   夢を実現する学習塾  開 進 学 園
       ホームページ