カテゴリー別アーカイブ: 世界の旅

武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その16

 フィンランド国家としての「オーランド諸島・フィンランド帰属論」と、オーランド島民としての「オーランド諸島・スウェーデン帰属論」との、対立に折り合いを付けたのが、次なる内容です。

 ➊ オーランド諸島は、高度な自治権を持つ。
 ➋ オーランド諸島の議会は、外交や司法以外の広範な分野で、独自の立法権を持つ。
 ➌ オーランド諸島の自治政府は、独自の予算編成権を持つ。
 ➍ 公用語は、スウェーデン語のみとする。
 ➎ フィンランドの兵役義務を果たす代わりに、民事行政に勤務する権利を持つ。
 ➏ オーランド諸島は、非武装・中立を貫く。
 ➐ オーランド諸島は、フィンランドに帰属する。
 
 スウェーデンに帰属したいとする意見が圧倒的だったオーランド諸島の島民は、現在は大半が現状維持を望んでいるようです。
 高度な自治と平和と経済発展とが、固く結び付いているからでしょう。
           < つづく > 

スヴァールバル オーランド 白地図 ABC
    A 北極点
    B スヴァールバル諸島
    c オーランド諸島

 
 
 武器も基地も無い平和 スヴァールバル
  諸島とオーランド諸島 その15

 武器も基地も無い平和 スヴァールバル
  諸島とオーランド諸島 その14

 武器も基地も無い平和 スヴァールバル
  諸島とオーランド諸島 その13


 武器も基地も無い平和 スヴァールバル
  諸島とオーランド諸島 その12

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  諸島とオーランド諸島 その11

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  諸島とオーランド諸島 その9

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  諸島とオーランド諸島 その8

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  諸島とオーランド諸島 その1

 
 

 
       前回の問題 解答
  1月22日(新月)と23日の日の入り後、西の低空で接近するのは、太陽系惑星の金星と土星です。
   
 

        今日の問題 
 「オーランド」を「アハベナンマー」とするのは、フィンランド語でしょうか、スウェーデン語でしょうか。

 

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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その15

 フィンランドは、スウェーデンに長らく支配されてきました。
 そのため、国家としては、オーランド諸島をスウェーデンに帰属させたくないという、「オーランド諸島・フィンランド帰属論」に立っていました。

 一方、オーランド諸島は、スウェーデン語を話し、スウェーデン文化とともに暮らす、スウェーデン人の島でした。
 そのため、島民としては、オーランド諸島をフィンランドに帰属させたくないという、「オーランド諸島・スウェーデン帰属論」に立っていました。

 両者の折り合いをどうつけるか、論議は難航します。
           < つづく > 

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    B スヴァールバル諸島
    c オーランド諸島

 
 

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       前回の問題 解答
 ルネサンスの中心の一つで、14世紀におけるヨーロッパ最大の人口を持ち、「花の都」の意味に当たる都市は、フィレンツェです。
   
 

        今日の問題 
 「オーランド」という地名は、フィンランド語でしょうか、スウェーデン語でしょうか。

 

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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その14

 1939年にドイツがポーランドへ侵攻し、第二次世界大戦が始まります。
 すると間もなく、ソ連がフィンランドへ侵攻します。
 第一次ソ連・フィンランド戦争(冬戦争)です。
 このフィンランドへの侵攻を受けて、国際連盟はソ連を除名します。

 翌1940年、イギリスとフランスによる軍事介入を避けるため、戦闘は中止されます。
 フィンランドとソ連は、「モスクワ講和条約」を締結します。

 さらに、講和条約に加えて、「オーランド諸島の非武装に関する条約」も、締結されます。
 この条約が締結された結果、オーランド諸島の非武装に関して、ソ連も責任を分担することになりました。
          < つづく >

スヴァールバル オーランド 白地図 ABC
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    c オーランド諸島

 
 

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       前回の問題 解答
 宝船の絵に記された短歌「なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな」を、後ろから詠みます。

 なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねのおとのよきかな

 前から詠んでも、後ろから詠んでも、同じ回文歌です。
   
 

        今日の問題 
 氷点下40℃にもなる中での第一次ソ連・フィンランド戦争(冬戦争)において、フィンランドでは、決してあきらめない心を意味し、国民性を表現する、何が共有されたでしょう。

 

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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その13

 第一次世界大戦後の1921年、「オーランド諸島の非要塞化と中立化に関する協定」が、フィンランドとスウェーデンの間で合意されます。

 第一条 フィンランドの主権を承認する。
 第二条 陸海空に関する軍事施設あるいは軍事・作戦基地の他、戦争目的に使用されるその他の設備を禁止する。
 第三条 非武装化と中立化に国際的な保障を与えるため、国際連盟理事会は、あらゆる加盟国に対して協定の内容を知らせ、諸国家が平和のためにオーランド諸島の法的地位を尊重するよう努めなければならない。

 オーランド諸島の非要塞化と中立化は、協定を締結したフィンランドとスウェーデンの両国のみならず、国際連盟加盟国すべてによる、共通理解の上で遂行されることになります。
 ただし、その時点で国際連盟へ加盟していなかったソ連は、埒外に置かれていました。
 ソ連が国際連盟へ加盟するのは、1934年です。
          < つづく >

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       前回の問題 解答
 映画『Dr.コトー診療所』の主題歌『銀の龍の背に乗って』で、次の「 」に入る語句は「命」と「雨雲」です。
   届けに行こう 「 」の砂漠へ
   運んで行こう 「 」の渦を
   
 

        今日の問題 
 1939年11月30日にフィンランドへ侵攻したソ連は、1939年12月14日に国際連盟からどうされたでしょう。

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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その12

 フィンランドでロシアからの独立運動が高揚するころ、オーランド諸島ではスウェーデンへの帰属を求める動きが高まっていました。

 第一次世界大戦の和平交渉であるパリ平和会議において、オーランド諸島の帰属問題も取り上げられましたが、協議は進みません。 
 そのような中、フィンランドは「オーランド諸島自治法」を制定したため、オーランド諸島住民との間に軋轢が深まります。

 オーランド諸島がスウェーデンに帰属するかフィンランドに帰属するかの対立は、設立後間もない国際連盟へ持ち込まれます。
 国際連盟理事会は、調査と協議を経た後、「オーランド諸島は、フィンランドに帰属し、永久に非武装中立を続ける」と決議します。

 この決議を受けて、フィンランドとスウェーデンの両国が合意したのが、「オーランド諸島の非要塞化と中立化に関する協定」です。
      < つづく >

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   諸島とオーランド諸島 その1

 
 
       前回の問題 解答
 スペイン王国でイスラム教からキリスト教へ改宗させられた人々を、「モリスコ」と呼びました。
  
 

 
        今日の問題 
 1920年に発足して間もない国際連盟に、ロシア革命直後のソヴィエト政権は加盟していたでしょうか。
 
 
  
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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その11

 1856年に、クリミア戦争に関するパリ平和条約が締結されます。
 それと同時に、フランス・イギリス・ロシアの三国は、パリ平和条約の付属文書として、「オーランド諸島に関する条約」を締結します。

  第一条 オーランド諸島は武装化せず、いかなる軍事施設も設けない。

 以後160年もの間、オーランド諸島は非武装が貫かれます。

 フィンランドでは、ロシアからの独立運動が、長きに渡って続いていました。
 第一次世界大戦の最中にロシア革命が起こると、帝政ロシアが崩壊し、社会主義政権が樹立されます。
 これを好機と捉えたフィンランドは、1917年12月に独立を宣言します。
     < つづく >

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       前回の問題 解答
 「イスパニア」という名称は、ローマ人による呼称に由来します。
  
 

 
        今日の問題 
 クリミア戦争において献身的な看護活動を行い、「クリミアの天使」と呼ばれたのは、誰でしょう。

  
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武器も基地も無い平和 スヴァールバル諸島とオーランド諸島 その10

 1809年にスウェーデンは、ロシアとの戦争に敗れたため、それまで支配していたフィンランドとオーランド諸島を、ロシアに割譲します。
 するとロシアは、直ちにオーランド諸島の要塞化に着手します。
 バルト海を制圧するためです。

 その後に起きたクリミア戦争において、オーランド諸島の要塞は、フランス軍とイギリス軍によって、破壊されます。

 クリミア戦争の和平交渉がパリで行われ、フランスとイギリスは、ロシアにオーランド諸島の放棄を迫ります。
 しかし、ロシアは頑なに拒否し続けます。
 そこでフランスとイギリスは、ロシアに対して、オーランド諸島の領有を認める代わりに、オーランド諸島の非軍事化を迫ります。  
          < つづく > 

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       前回の問題 解答
 広義の「霞ヶ浦」の面積220.0㎢は、千葉市の面積の約80%に当たります。
 
 

 
        今日の問題 
 1917年12月6日にロシアから独立した国は、どこでしょう。
 

  
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