〈 仏ヶ浦 〉本州の海岸線一周 その30

 大間崎から津軽海峡沿いに南進します。
 大間町から佐井村に入り、国道338号線は海岸から150mほど高い、急な崖の上を走ります。

 大間崎から約40km過ぎると、崖下に続く樹海がわずかに途切れ、巨岩が立ち並んでいるのが、見下ろせます。
 「日本秘境百選」の一つである、仏ヶ浦です。

 仏ヶ浦は、海底火山の噴火と地層の隆起よって形成された、約2kmに渡る緑色凝灰岩(グリーンタフ)の海食崖です。
 それぞれの巨岩には、仏教色の濃い名前が付けられています。
   如来の首
   蓮華岩
   ・・・

 1922年にこの地を訪れた大町桂月は、次の歌を残しています。
   神のわざ鬼の手作り佛宇陀
    人の世ならぬ処なりけり
 「佛」は「仏」、「宇陀」は「アイヌ語で、海辺」。
 「佛宇陀」から、「仏ヶ浦」の地名が生まれました。

 津軽海峡沿いを走ってきた国道338号線は、対岸の津軽半島と隔てる平舘海峡沿いへと、進んで行きます。

青森県 仏ヶ浦

 〈 本州最北端の・・・ 〉本州の海岸線一周 その29

 〈 本州最北端 大間崎 〉本州の海岸線一周 その28

 〈 本州の太平洋岸最北の地 尻屋崎 〉本州の海岸線一周 その27

 〈 種差海岸 〉本州の海岸線一周 その26

 〈 小舟渡海岸 縣堺石 〉本州の海岸線一周 その25

 〈 本州最東端 トドヶ崎 〉本州の海岸線一周 その24 

 

 

      前回の問題 解答
 秋に吹く暴風は、野分と呼ばれます。
 

      今日の問題  
 『下北かるた巡り』で、◯◯◯に入る語句は何でしょう。
   ◯◯◯は極楽の磯
    羅漢、如来が立ち並ぶ
       

 
 

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色なき風 その三

 自然の風の中で最も身近な例は、「海風」と「陸風」でしょう。
 海岸へ出かけると、昼間は海の方から吹いていた風が、夜になると海へ向かって吹いています。

 水(海水も)は、熱を加えても温度が上がりにくく、また温度が下がりにくい性質を持っています。
 
 昼間は、太陽に照らされて、陸地の方が高温になります。
 陸地に接した空気は、膨張して軽くなり、上空へ昇っていきます。
 一方海の上空の空気は、収縮して重くなり、海面へ降りてきます。
 多くなるばかりの海面上の空気は、少なくなるばかりの海岸の方へ、流れます。
 こうして、昼間の「海風」が吹きます。

 夜間は、「海風」と反対に、海岸から海の方へ流れる、「陸風」が吹きます。

 「陸風」から「海風」へ変わる間は「朝凪」で、風が止みます。
 「海風」から「陸風」へ変わる間は「夕凪」で、風が止みます。
     < つづく >

カーテン 風 

  色なき風 その二

  色なき風 その一

 

 

      前回の問題 解答
 『下北かるた巡り』で「へ」の部は、次の歌です。
   弁天島にゴメが舞う
    津軽海峡大間崎
 この「ゴメ」とは、「カモメ」です。
 

      今日の問題  
 秋に吹く暴風を、何と呼ぶでしょう。
       

 
 
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〈 本州最北端の・・・ 〉本州海岸線一周 その29

 本州最北端の大間崎には、「本州最北端の◯◯」が数多く存在します。
  本州最北端のバス停
  本州最北端の土産物店
  本州最北端の民宿
    ・・・

 本州最北端の歌碑もあります。
 石川啄木作の三首が刻まれています。
  大海にむかひて一人
  七八日
  泣きなむとすと家を出でにき
   東海の小島の磯の白砂に
   われ泣きぬれて
   蟹とたわむる
    大という小字を百あまり
    砂に書き
    死ぬことをやめて帰り来れり

 大間崎には、最果ての岬に立っていて当然の建物が、立っていません。
 それは、灯台です。

 大間埼灯台は、存在します。
 「日本の灯台五十選」にも選ばれています。
 しかし、それは大間崎ではなく、弁天島にあります。

 弁天島は、大間崎から北へ600mほど離れています。
 約2万羽と言われる、カモメの大繁殖地でもあります。

 大間崎の汀線には、カモメが一羽、弁天島に背を向けるかのようにして、佇んでいました。
青森県 大間崎 カモメ

 〈 本州最北端 大間崎 〉本州外周 その28

 〈 本州の太平洋岸最北の地 尻屋崎 〉本州外周 その27

 〈 種差海岸 〉本州外周 その26

 〈 小舟渡海岸 縣堺石 〉本州外周 その25

 〈 トドヶ崎 本州最東端 〉本州外周 その24 

 〈 重茂半島 姉吉地区 〉本州外周 その23
 

 

      前回の問題 解答
 「勾引す」は「かどわかす」、「曲者」は「くせもの」と、読みます。
 

      今日の問題  
 『下北かるた巡り』で「へ」の部は、次の歌です。
   弁天島にゴメが舞う
    津軽海峡大間崎
 この「ゴメ」とは、何でしょう。
       

 
 
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〈 伊勢神宮のまがたま池 〉伊勢志摩紀行 その五

 豊受大神宮(伊勢神宮の外宮)南側に造られた池は、「まがたま」の形状をしているところから、「まがたま池」と呼ばれています。

 「まがたま」は、日本で古来から大切な装身具とされてきました。
 三種の神器の一つでもあります。

 「まがたま」の数ある由来のうち、代表例は次の二つです。
  ① 胎児の姿
  ② 三日月の形
 どちらも、「 → 乳幼児 → 成人」 「 → 上弦 → 満月」と、生長していく起点を表わしています。

 「まがたま」は、漢字にすると「勾玉」とも「曲玉」とも書きます。
 『日本書紀』では「勾玉」が、『古事記』では「「曲玉」が、使われています。

 『漢字源 藤堂明保他編 学習研究社』には、次のような解説が載っています。
    < 勾 >
  ① (「 型)や( 」型)にまがったかぎ
  ② まがる
  ③ ひっかけてとらえる
  ④ 文にくぎりをつける
    < 曲 >
  ① まがる
  ② まがって入り組んでいるさま
  ③ ひねくれている
  ④ むりにこじつける

 いずれにしても、「勾」からは、「拘引」や「拘留」などの熟語も連想されます。
 「曲」からは、「曲説」や「曲解」などの熟語も連想されます。

 神宮司庁が発行する資料では「勾玉池」と漢字表記されていますが、中には「曲玉池」とする漢字表記もあります。
 様々な意味に惑わされないよう、「勾玉池」や「曲玉池」とともに、「まがたま池」も加えてみてはいかがでしょう。

伊勢 外宮 勾玉池

〈 伊勢神宮の「亀石」 〉伊勢志摩紀行 その四

〈 伊勢神宮の「要石」 〉伊勢志摩紀行 その三

〈 鳥羽港を照らす日の出 〉伊勢志摩紀行 その二

〈 英虞湾 横山展望台 〉伊勢志摩紀行 その一

 

 

      前回の問題 解答
 雲から降ってくる、直径5mm未満の、氷の粒は、霰です。
 

      今日の問題   
 「勾引す」と「曲者」は、何と読むでしょう。
       

 
 
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〈 乗り物 〉 開進学園叢書・歌集『香る代に』から

  開進学園叢書・歌集『香る代に』(二瓶カヨ子 作 千葉日報社)から、〈 乗り物 〉に因んだ短歌を三首紹介します。

 霰降るあさけの道に自転車を 
  踏みてわがゆくつとめ尊み 

 君乗れるバスは過ぎゆくわが前を 
  見送るわれを見とがめずやは 

 風向きの変はりたるらし吹雪夜を
  過ぎる列車の響き遠のく 

shikishi harimado (2)

 〈 あはれ 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 友 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 心 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 山 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 眼 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 〈 道 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から


 〈 悲し 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 時 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 夢 〉
   開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 〈 生命 〉
  開進学園叢書・歌集『香る代に』から

 

 

      前回の問題 解答
 大間のクロマグロ一本釣りを題材にした映画(主演=緒方拳・夏目雅子)は、『魚影の群れ』です。
 

      今日の問題   
 雲から降ってくる、直径5mm未満の、氷の粒は、何と呼ばれるでしょう。
       

 
 
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〈 本州最北端 大間崎 〉本州外周 その28

 本州の太平洋岸最北の地である尻屋崎を後にし、津軽海峡を右手に見ながら車を進めます。
 ほぼ60kmで、本州最北端の大間崎に到着しました。
 背の高い石碑には「ここ本州最北端の地」と、刻まれています。

青森県 大間崎 石碑

 大間崎から、津軽海峡を挟んだ対岸の汐首岬(北海道)までは、わずか17.5kmしか離れていません。

 大間崎は、北緯41度33分・東経140度54分です。
 北海道の最南端・白神岬(北緯41度24分・東経140度12分)より、北に位置します。

青森県 大間崎 マグロ碑

 大間と言えば、毎年の初競りで日本一の高値をつける、クロマグロの特産地です。
 クロマグロは、南方のタイワン近海で産卵し、津軽海峡に回遊してきたところを捕獲されます。

 マルマルと太ったクロマグロが海面より高くジャンプする像は、本州最北端よりはるか彼方にある、生まれ故郷を見つめようとしているのでしょうか。

 
 
 
 〈 本州の太平洋岸最北の地 尻屋崎 〉本州外周 その27

 〈 種差海岸 〉本州外周 その26

 〈 小舟渡海岸 縣堺石 〉本州外周 その25

 〈 トドヶ崎 本州最東端 〉本州外周 その24 

 〈 重茂半島 姉吉地区 〉本州外周 その23

 〈 唐桑半島 御崎岬 〉本州外周 その22

 〈 唐桑半島 八隻曳 〉本州外周 その21

 

 

      前回の問題 解答
 5月~7月にかけての青葉のころに吹く南風は、青嵐です。
 

      今日の問題   
 大間のクロマグロ一本釣りを題材にした映画(主演=緒方拳・夏目雅子)は、何でしょう。
       

 
 
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色なき風 その二

 規模が小さい風なら、人工的に起こせます。
 団扇や扇子、下敷きでも、仰げば風が吹き、体感温度を下げて、涼しさをもたらしてくれます。
 楽器に利用すれば、風琴(オルガン)や手風琴(アコーデオン)になります。
 電気で風を起こす、扇風機もエアコンもあります。

 静岡県など茶畑が広がる地域には、コンクリート製の柱が林立しています。
 柱の上部には、大型の扇風機が取り付けられています。
 夜に晴れ上がると、地表の気温はグングン低下します。
 そこで、地表よりも気温が高い空気を、扇風機で地表へ送り、茶畑を霜害から守ります。<つづく>

カーテン 風 

  色なき風 その一
 
 

 
      前回の問題 解答
 『THE TIMES OF INDIA 2011年3月12日付け』の一面トップに、葛飾北斎の浮世絵『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』が、掲載されました。
 インドでは、『富嶽三十六景 神奈川沖浪裏』が、津波を描いていると考えられているようです。
 

      今日の問題   
 5月~7月にかけての青葉のころに吹く南風を、何と呼ぶでしょう。
       

 
 
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